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経営センスのある社長が習慣にしている「ある心がけ」

  キラーサービス(特別対応の標準化) 中川洋一 SPECIAL
中川洋一 SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所 代表取締役 中川洋一

経営革新コンサルタント。特別対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特注ビジネス」づくりの専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

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「経営はセンスだ!ってよくいうじゃないですか。センスがある経営者というのは何が違うんですかね?」― クライアントであるM社長が雑談中に口にされた言葉です。

たしかに私自身も「あの社長は経営のセンスがある。」といった言い方をすることがあります。このセンスという言葉は文脈によっていろいろな意味で使われるものではありますが、「経営センスがある」とは「絶妙な判断を感覚的に下すことができる」といった意味合いで表現できるでしょうか。

また、センスという言葉からは「他とは違う感覚」というニュアンスもありますから、普通では考えられないようなアイデアやコンセプト、あるいは打ち手を思いつくことができる、といったことを意味するともいえます。

そのように「普通の人では考えつかないような絶妙な意思決定を下す能力」があれば、当然経営の質というものも上がっていくことは容易に想像されます。

ではこの「経営センスがある経営者」というのは、生まれつき人とは違う特殊な感覚を持っているのでしょうか?

これは、そうではないと断言できます。私がこれまで関わらせていただいた経営者の中にも、絶妙な意思決定であっという間に会社を上場させたり、事業を大きく拡大させたりした方々がいらっしゃいますが、彼らはそんな「特殊な感覚」をつかって経営上の重大な意思決定をしてきたわけではありませんでした。

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よく「考えるな、感じろ!」とか「考える前に動け!」といったことが言われたりしますが、これは考えることができない思考弱者を慰めるため、あるいは絡めとるために言われているだけのこと。実際は正しい判断をするために思考を避けてとおることなどできません。当たり前ですが、結果を出している経営者ほど死ぬほど考えています。

過去の当コラムでも何度もお伝えしておりますが、経営の質を高めるもっとも重要な要素のひとつは間違いなく社長の思考力です。よく「自分は考えるより先に動くタイプだ」という人がいますが、まったく考えずに動いている人など存在しません。いるとしたらその人は虫です。昆虫ぐらいの脳しか持っていないひとです。人は誰でも考えて行動しているのです。

そしてその行動の質を上げるのはもちろん思考力です。しっかり考えて「意味のある」行動をとらなければ成果を得ることが難しいことは言うまでもありません。考えなくても何度もチャレンジすれば「数打ちゃあたる」ということはあるでしょうが、そんな当てずっぽうの経営をやっていたのでは博打と同じでいつかは破綻するでしょう。

じゃあ経営センスってなんなんだ? センスというからには感覚的に決断できるということではないのか? と思われるかもしれません。

しかし、実は「センスがいい」というのはそんな感覚的なことではなく、「思考力がある」ということとほぼ同義語なのです。

つまり、普段から考えつくしているから、頭の中にさまざまな思考パターンができており、いざというときもショートカットして一瞬で正しい答えにたどりつけるということです。

これは将棋のトップ棋士がやっていることをわかりやすいかもしれません。名人ぐらいまでいくと100通りほどある指し手の選択肢の中から一瞬で2、3の手に絞り込めるといいますが、これは人よりも感覚が強いのでもなんでもなく、普段から考えつくしているからこそ成せるわざです。

もちろん、直感というものはあるでしょう。しかし、これも思考を尽くしたからこそ最後の最後にかすかに感じ取れるものです。しかも、この直感も言葉(論理)で言語化しているものである以上、どこまでいっても思考してくみ取っているものであるといえます。

経営はセンスだ!
 経営はアートだ!
 経営は直感だ!

そんな成功者の言葉を表面的に捉えて、「やっぱり感じたままやっていけばいいんだ」なんてやってしまっては、なんのことはない、昔からよくいる「あてずっぽうの判断で会社を潰してしまう社長」になるだけの話です。

ではどうすれば、思考力を「経営センスがある」と言われるレベルにまで高めることができるのか?

そのためにすぐに実践できることがあります。そしてこれは、私が実際にお会いしてきた、結果を出している経営者はみんなやっていることでもあります。

それは、「思考のスピードを上げること」です。

つまり、速く考えるということになります。

「よく考える=熟考する=ゆっくり考える」というイメージを持たれている方も多いと思います。しかし、深く考えるためには、思考のスピードを上げて速く考える必要があるのです。

なぜかというと、ゆっくり考えていると「考えてなくていいこと」ばかり考えてしまうからです。その代表的なものが「やらない理由」です。ゆっくり考えていると、なにかに挑戦しようかどうか判断する場合に、いつの間にかそれをやらない理由ばかり探し出してしまうわけです。

これは、人間の本能に関係してきます。人は安定を求める生き物ですから、新しいことに挑戦することを阻止しようとします。ですから、「やらない理由」がもっともらしく、そして心地よく聞こえてしまうのです。

成功する経営者はこれを経験則的に、あるいは本能的に知っています。だから、スピードを上げて考えるのです。そして結論を出します。「これ以上考えても迷うだけだ。これで決めよう。」というセリフも何度も聞いたことがあります。ゆっくり考えると、思考の森に迷い込んでしまうリスクを彼らはわかっているのです。

こうやって普段から考えるスピードを上げていると、思考の質、決断の質も断然上がっていきます。頭のいい人のことを「頭の回転が速い人」と表現しますが、頭がいいから頭が速く回転するのではなく、速く頭を回転させるから「頭がいい」という状態になれるのです。

これとは逆に、決断が遅い経営者は「まだ考えています」とよく言いますが、実は考えているのではなく迷っているだけで、ただ決めきれないだけなのです。経営センスのない経営者は考えられないのではなく、考えるのが遅いということです。

だったらスピードを上げて考えればいいだけの話です。そもそも経営はスピードを競うゲームです。人が思いつく前にユニークな事業コンセプトをカタチにして世に出す。そして世に出したら出したで真似されていくので、追いつかれないよう常に進化して逃げ切る。経営の世界に「ゆっくりやる」余地などないのです。

もちろん、人は「思考のくせ」というものがあり、ついつい同じ考え方をしてしまいますから、新しい発想をもつためには今まで持っていなかった思考パターンを知ることも不可欠です。

当社のコンサルティングでも、クライアント企業の皆さんが「自社独自のキラーサービス」を見出すためのさまざまな思考パターンをお伝えしていますが、そういった思考パターンも「思考スピード」があってこそ活かせる話です。

そして、逆も真なりで、様々な思考パターンを知るからこそ思考スピードが上がるとも言えます。

そうやって、社長や経営幹部が新しい考え方、思考パターンを仕入れ、これまでにない思考スピードで自社の経営戦略を考えていけば、事業をブレークスルーさせる切り口は必ず生み出せるものです。

御社では、経営陣が思考スピードを上げて戦略を考える環境をつくっていますか?
 じっくり考えようと言いながら、ただ問題を塩漬けにして放置していませんか?

経営のスピードと質は比例します。爆速で考え、動き、事業の上昇気流をつくっていきましょう。

 

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儲かるキラーサービスを つくる社長の視点
中川洋一

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所代表取締役

中川洋一

執筆者のWebサイトはこちら http://ksli.co.jp/

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