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【感性を高める】飽きられない商品をデザインする

  「一流ビジネス」感性構築 小早川宗護 SPECIAL
小早川宗護 SPECIAL

「一流ビジネス」感性構築コンサルタント

茶人(ちゃびと) 代表 小早川宗護

究極のおもてなし「茶会」をベースに、一流ビジネスに必須の「感性」を磨く指導で定評。各ビジネスの感性の根幹となる起源に迫り、本物の上質、付加価値、空間、感覚…など、高級・ハイクラス化をはかるときの様々なビジネス要素を指導。

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皆さんは商品作りやその企画のとき、ちゃんと基本を究める習慣を持っていますか?もし無ければ、そういう習慣を持つ事を強くお勧めします。でなくては、ちゃんと知っている人に大笑いされるか、徹底的に馬鹿にされてしまうからです。

こんにちは、茶人・小早川宗護です。私は茶道裏千家の師範として30名の直弟子を指導しつつ、最もハイレベルな茶会、茶事をビジネスとして展開しております。

ここ10年ほど、しばしば茶の世界を知らないデザイナーが無理矢理「これは茶室です」などとうそぶき、意味の解らない茶室モドキを発表し、注目を浴びることがあります。私のように茶の世界に生きていると、色々な茶室に出会いますが、いわゆる茶室モドキに感動したことは一度たりともありません。なぜなら、それらの全ては例外なく、茶室にとって大切な約束事を完全に無視しているからです。

茶の湯のような伝統文化だけでなく、あらゆる物づくりにおいて「その製品の根本的な歴史と伝統」を理解出来ているのと、まったく理解出来ていないのでは、出来上がった結果に天と地ほどの差が開きます。理解出来た上で斬新さを求めたデザインは、不思議と飽きが来ません。理解出来ずにただ斬新にしただけのデザインは、あっという間に飽きられます。

例えばナイキ社のエア・マックスと言う靴が20年ほど前に大流行し、いっとき一足5万円・10万円の値段がつき、偽物も大量に生産され大問題になりました。しかし、こう言っては大変失礼ですが、所詮はバスケットボールの試合だけのための靴。わずか1年少々で飽きられてしまい、今は言われなくては思い出せない程度の価値しかありません。

「守破離」と言う言葉がしばしば聞かれます。「守って、時に破って、終(つい)には離れる」からこそ守破離なのです。元あったルールや約束を知りもせず、守りもせず、いきなり「離」に到達するから無茶苦茶になってしまう。そしてそう言う物づくりは、確実に飽きられてしまうのです。

「新しさを追い求めたら、こうなりました
こう言うキャッチで売り出される製品が「どうなりました」かと言うと、ほぼ確実に、「瞬時に消費者に飽きられ」てしまっています。

お箸やナイフ、フォークを思い出して下さい。それらに「新しい絵柄」はあっても、「新しいデザイン」はほとんど見かけることはありません。稀に出てきますが、広まりませんし、飽きられます。しかも基本的なデザインは、何百年・何千年も前からほとんど形状を変えることなく、現代に受け継がれています。

自動車にしても、「タイヤが四本、エンジン一基、車軸、ハンドル、ボディ、ブレーキ」と言う基本的スタイル・デザインは、自動車が発明されてから一切変わっておりません。基本形が如何に長生きするものなのか、お解り頂けると思います。

無理に新しいデザインをしようとしたところで、基本を無視してそれをやってしまうと、知っている人には影で馬鹿にされ、知らない人には一瞬で飽きられてしまいます。だからこそ基本を改めて踏襲し、しっかりとそのルーツを研究した上で、「人が本当に必要としている要素」を抽出する事が出来なくては、長生きするデザインなど実現する筈が無いのです。

茶室デザインの話でもそうですが、「茶人が使いやすいと思えるデザイン」でなくては、茶室として成立し得ない、つまりそれは茶室ではないのです。

基本を無視したデザインは、三流以下です。

【感性を磨く】一流ビジネスをつくる心
小早川宗護

「一流ビジネス」感性構築コンサルタント

茶人(ちゃびと)代表

小早川宗護

執筆者のWebサイトはこちら http://jp.chabito.com/

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