オンラインで優れたコンサルティングを活用する!

変化を先取りする

SPECIAL

環境戦略コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

環境戦略アドバイザー。数々の多国間環境条約や、国連が提唱する2030年のための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を参照しながら、サーキュラーエコノミーなど企業として取るべき環境戦略や、環境対策を通じた長期収益構造の改善などをアドバイスしている。

「世の中はいつも変わってゆくから、頑固者だけが悲しい思いをする」とは、シンガーソングライター・中島みゆきの名曲「世情」の歌い出しの部分ですが、私は経営環境についても同様のことが言えるのではないかと思っています。

たとえば消費税の税率が変わったり、最近で言えば成人年齢が引きさげられたりしたことで影響を受ける事業者は少なくないでしょうし、法律や規則でなくてもたとえばキャッシュレス決済が一般化したり、ネット通販のシェアが上がったりする変化もビジネスには小さくない影響をもたらします。

現在、私が専門にしている環境分野でいうと、何と言ってもカーボンニュートラルへの取り組みがこれにあたります。例えば製造業であれば、中規模クラスの工場でも、ボイラーを動かすため日常的に重油を焚いているというところは少なくありません。

現状では1キロリットルの重油を焚けば約2.7トンのCO2を排出する計算になるため、毎月40キロリットルくらいの重油を焚けば軽く100トンを超すCO2を排出していることになります。そのほかに電力やトラックのディーゼル燃料なども含めて考えると、月300トンくらいのCO2を出している工場はさほど珍しくありません。

この状況で、今盛んに議論されているカーボンプライシングが導入されると何が起きるかを考えてみましょう。これは税金または排出権取引の売買と言う形で、CO2排出に関するコスト負担が発生するようになるわけですが、たとえば欧州ではトン当たり6,000円~1万円程度の価格がついていることから、仮に同様の水準(トン当たり6,000円)で全額を負担することになったとして計算してみます。

すると毎月300トン×6,000円=1,800,000円となり、ひと月180万円のコスト増つまり年間では2,160万円もの出費増になる惧れがあることがわかります。

当然ながらこれは、対策を打つことで軽減したり回避したりすることができる性質のコストです。具体的には工場社屋に太陽光発電設備を導入して自家消費に宛てる、または重油炊きのボイラーを電熱装置に替えるなどの施策が該当します。

そうすることで、たとえば年間4.2%のCO2削減に貢献しつつ2050年までにカーボンニュートラルを達成する計画を開示することができるとなれば、Science Based Target(SBT)と呼ばれる認証制度に応募することができます。

 SBTについてはこちら https://gurilabo.igrid.co.jp/article/1775/

今後さらに変化する市場を意識する上で、SBT認証を取っておけるとすればそれは間違いなく御社の強みへと変化して行くことになります。

具体的にどうやればカーボンニュートラルへの道筋が書けるのか?SBTとは具体的にどういうものなのか?どのような投資が求められ、どのようなリターンが望めるのか?経営者として勉強することは山ほどあります。でも、ひるむことなくそこへ向かって行こうとする経営者もまたしっかりと増えつつあるのです。

中島みゆきの「世情」はこう続きます。「時の流れを止めて 変わらない夢を 見たがる者たちと戦うため」経営者である以上、相変わらず安い重油を焚いて、安い石炭火力発電の電気を使いたがる現場を率先して説得しなくてはなりません。その意味では今が一番厳しい瞬間かもしれないのです。やがて変化が不可避のものになった瞬間、世の中は雪崩を打ったようにそちらの方向へ動き始めるのですから。

「変わらない夢を見たがる」現場と正々堂々対峙する経営者を、当社はいつも全力で応援しています。

なお、来る5月20日に「CO2対策5大戦略セミナー」を予定しています。詳しくはこのページにあるリンク先をご覧ください。

 

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。