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第17話 ”正直者が馬鹿を見る”と社員が悟る本当の理由

  プラチナ社員づくり 園田信二 SPECIAL
園田信二 SPECIAL

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング 代表取締役 園田信二

労使交渉1千回以上の実績から、社長と社員の夢を一体化する仕組みを体系化、「プラチナ社員づくり」コンサルティングを行う注目のコンサルタント。ブラック社員をつくらず、社長の夢に共感して一緒に働いてくれる社員を独自の対話方式で生み出す仕組みづくりは、人手を多く活用する企業から熱い支持が集まる。

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「園田さん、どうせ本社に何を言ったって、何も変わらないんですよ・・・」

ー組織マネジメント改革に取り組んでいる顧問先で実施した、現場ヒアリングでの管理職の言葉です。

「なぜ、そのように思うのですか?」とお聞きすると、現場の課題を本社に相談しても、本社としてどのように受け止め、対応していくかについて、フィードバックがほとんどない。それどころか、”現場で責任を持って上手くやってくれ”と、突き放される状況が続いているというのです。

そこで、その後の経営者会議において私から、「現場には、課題解決に熱心な管理職もいるようです。経営者の皆さんは、現場からの意見具申に対して、日々どのように対応されていますか?」と質問しました。すると担当役員から、「管理職はどんな課題でも社長に直訴してくる。だから私は具体的に承知していない・・・」、「管理職なんだから、本社に相談ばかりせず、もっと自分で判断して課題解決すべき・・・」との説明がありました。

このやり取りからわかることは、組織の中に根強い不信感が蔓延しているということです。つまり

  1. 社長への直訴を癪(しゃく)だと感じて、快く思っていない担当役員と、社長しか頼りにしない現場管理職間にある不信感と
  2. 直訴を辞めさせず自分自身で対応してしまう社長と、蚊帳の外に置かれた担当役員間にある不信感です。

 

そして、最も注視すべきは、経営者やマネジメント層が、こうした不信感から生じる組織内のパワーゲームにばかり労力を割いて、現場のマネジメント変革に真剣に向き合えていないということです。このような、変革の力を矮小化するパワーゲームは、多くの会社に、様々な状態で存在し、枚挙にいとまがありません。

このまま経営者やマネジメント層が、組織マネジメントの変革に真剣に向き合わない(=無関心な)場合、現場では何が起こるのでしょうか。その答えは次の言葉にあります。

それは・・・”正直者が馬鹿を見る”という言葉です。

すなわち、課題解決に前向きな志の高い社員がいても、その取り組みが経営者やマネジメント層に支持されず、それどころか、”(パワーバランスが落ち着いているのに)波風を立ててくれるな・・・”と異端視されるのであれば、誰しも”正直者が馬鹿を見る”と悟ります。そして、言われたこと以外はやらずに、課題に対しても、経営者と同様に無関心な態度を決め込み、自身の立場を守ることだけに必死になるのです。

更には、こうして、経営者から始まった無関心は、組織全体に伝播していき、皆が皆、”俺だけが頑張ってもどうにもならない”と感じ、自分の仕事だけを無難にこなすことだけに労力を傾注し始め、業務が停滞していくのです。

最終的には、いくら業務が停滞しようとも、課題に対する自浄作用が働かなくなった組織においては、傷の舐め合いやスケーブゴード探しをするのが関の山で、経営者も、マネジメント層も、そして組織全体が、無関心のスパイラルから抜け出せなくなり、日々、業務ミスやクレーム処理に翻弄されるようになるのです。

ここでもう一つ問題になるのが、ミスの尻拭いをさせられるのが、経営者ではなく、”正直者が馬鹿を見る”と悟ったプラチナ社員たちだということです。課題解決に対する善意を踏みにじられた挙句に、いつ終わるともわからない、不条理な尻拭いのための残業まで押し付けられ、本当に馬鹿を見てしまったプラチナ社員は、もう経営者が何と言おうと、全てに反対するブラック社員に変貌していくのです。

だからこそ、経営者は、自分自身が、組織のパワーゲームに組み込まれ、無関心のスパイラルを引き寄せる危険性があることを自認した上で、変革の力を心の内に秘めた社員(=プラチナ社員)が馬鹿を見ず、活き活きと仕事ができるような土壌を整備していく必要があるのです。

【労使交渉1千回以上】プラチナ社員を増やして業績を伸ばす視点
園田信二

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング代表取締役

園田信二

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