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組織に仕組みができない大きな理由

  ブランディング営業体制 吉澤由美子 SPECIAL
吉澤由美子 SPECIAL

ブランディング営業体制コンサルタント

H&Cブランディングマネジメント株式会社 代表取締役 吉澤由美子

中小企業のための、「ブランディング営業体制」を構築するコンサルタント。営業スタッフのみならず、全社をあげて、企業価値をしっかり守り、価格競争をせずに確実に売れていく体制づくりを指導する。

20170117

「新規取引先を増やすよう営業部長にはいつもハッパを掛けるんですけどねえ。なかなか増えませんよ。」

美容関係の卸業をされている社長様のお話しで、ここ数年売上が伸び悩んでいるので、新しい取引先を開拓しようと営業に力を入れていらっしゃるそうです。この社長様に限らず、売上の伸びが悪いな〜と感じるとき、まず頭に浮かぶのは「新規開拓」の4文字ではないでしょうか?

当然、現状維持では今後が期待できないという場面では、新しい商品や顧客を投入することはもちろん大切なことなのですが、それと同じくらいに現在の取引先に新たな提案をしていくことも大切で、こちらは既に信頼関係ができあがっているため、早い段階から結果を期待することができます。

既存客のフォローと新規開拓…担当営業マンにはそれぞれをバランスよく伸ばすことが求められますが、当の担当者は、大きな目標数字を期待されることに対し、「時間が無い、仕事が多い、両方伸ばすなんて現実的にムリ!」と、反発の声を上げるでしょう。

業種や規模を問わず、多くの企業の会議室では、このようなやり取りが繰り返し行われ、コレと言った解決策が見つからないままに時間ばかりが過ぎて行きます。壁に掛けられたホワイトボードには、新規開拓何件・既存客からのリピート何件という目標数字が並んで、それぞれの営業マンの契約件数と達成率が書き込まれるよく目にする風景です。

最近は、新たな分野への参入をきっかけに、これまで行ったことも無い業種へのアプローチに挑戦する企業も少なくなく、きっと現場では毎日が右往左往・試行錯誤の連続で、もしかすると担当部長は疲れ切った表情をしているのではないでしょうか?来月の営業会議も同じやり取りの繰り返しに終わらぬよう、問題点を分解して考えてみましょう。

まず、売上を伸ばすために経営者が考えるべきことは大きく3つあります。1つは「顧客づくり」新規開拓です。そして2つめは「ブランディング」リピーターになってくれるファンづくりで、そして3つめは「組織づくり」社員教育です。それぞれに重なる部分もありますが、基本的には別々に考える必要があります。

冒頭の新規開拓を目標に掲げる経営者であれば、考えるべきは「顧客づくり」そもそも自社と付き合っても良いよ〜と言ってくれる相手を見つけることです。誰もが知っている有名な企業や人気の商材であれば相手は向こうからやって来てくれますが、ほとんどの企業はそうではないため、広告や営業活動に時間とお金を費やします。そして、効率よく伝えるためのツールづくりも大きなポイントとなります。

ここで最も気をつけたいことは、「役割分担」です。「役割分担~?!そんなの当たり前じゃないか!」と思われる方も多いと思いますが、意外とできていないところを多く見掛けます。誰が?何を?いつまでに?という従来型の役割分担はもちろんですが、最近は、これより初めに、まず

「機械がやるか?人間がやるか?」

を決めなければなりません。そんなの分かってる…と言わずに、少し考えてみてください。

私達の周りには、「お客様とのコミュニケーションを大切にします」と掲げる金融機関が、ATMやインターネットバンキングの利用をどんどん勧めて来たり、「素材の安全と美味しさにこだわります」と掲げる飲食店で、オーダーが全てタブレット・店内にいるスタッフもほとんどがアルバイトだったりします。それのどこがいけないの?と思われるかもしれませんが、大切にすべきコミュニケーションやこだわりを伝えるここぞという場面で、せっかくの“人に触れる機会を無くしてしまっているのです。

もちろん、限られた人数でプラスアルファの仕事をこなすには、どこか効率化を考えて行かなければなりませんが、新しくお付き合いを始める時の最初の一歩や、こだわりを伝える大切な“その時こそ、私たち人間の出番であり、それ以外は機械か外部業者に任してしまえば良いのです。

人がやるべきところは必ず人がやる!

まずはこれを前提に、大事なところはどこで、我々人間でなければできない仕事は何なのか?を明確に指示してあげる必要があります。その上で、「忙しい」と嘆く営業マンの時間をいかに捻出するかを考え効率化をして行かなければ、新たな取り組みも続かず、繰り返し継続する仕組みもできず、結果、立てた目標を達成することもできないのです。

経営者の皆さま。御社の中には、「その人がやらなくてもいい仕事を、全部自分でやってしまっている営業マン」や、逆に、「効率化することが手柄である」かのような味気の無い体制が存在していませんか?何を人が行って、何を機械化するのか?明確な線引はできていますか?人間でなければ出来ない仕事を大切にし、情熱と真心で顧客と接する余裕をつくらなければ、組織は疲弊するばかりですよ。

 

 

【ブランディング営業】脱・お願い営業を実現する経営視点
吉澤由美子

ブランディング営業体制コンサルタント

H&Cブランディングマネジメント株式会社代表取締役

吉澤由美子

執筆者のWebサイトはこちら http://www.hc-bm.com/

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