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第67講【社員が納得する昇進基準の秘訣】

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

こんにちは、ENTOENTOの松本順市です。

日本では、企業規模に関わらず、ほとんどの企業が昇進人事の決定で困っています。

その選考を昇進決定会議で行っている会社もありますが、短時間でみんなが納得するかたちで決まることはありません。一部力ずくで強引に決めることもあるでしょう。

そのためその昇進決定会議に参加したメンバーですら納得していないというのが実情です。

ところが当日の昇進人事決定会議の出席者のみならず、その発表を受けた社員も、あらゆる階層の社員も納得できる昇進人事の決め方があります。

それは、成長点数の高い社員から選ぶという基準を設けることです。この基準どおりに決めると、社員からの納得性が高まります。

その理由は簡単です。昇進人事が発表になった後に、その人事の対象にならなかった社員の質問に答えることができるからです。

例えば、A社員が課長になりました。B社員はその課長にはなれなかったとします。このB社員が質問してきます。

「なぜAさんは課長になれて私はなれなかったのですか?」

さあ、これに対してあなたはどのようにお答えになるでしょうか。一般的には、これにほとんどの経営者は答えることができません。

もちろん、AさんがBさんに比べて優秀だということは間違いのないことでしょう。しかし、それを分かってもらうためには到底簡単な説明では終わりそうにもありません。

ところが、「今回の課長は成長点数の高い社員から選んだ」と伝えれば、もうB社員は納得せざるを得ません。まさか企業で成長点数をごまかして昇進人事を決定することはあり得ないことです。

このために、今までの昇進人事とは違ったことが可能になります。それは、昇進人事の後にB社員が聞いてきたような質問に簡単に答えることができるのです。今回であれば、B社員はA社員よりも優秀だという思いがあるからこそ聞いてくるのです。

ところが説明できない会社は、いかにB社員はA社員に比べて優秀でないか長々と説明しなければなりません。そうしなければB社員が引き下がらないからです。

このB社員が引き下がるときには、相当モチベーションを落としているでしょう。なぜなら自分は優秀だと思ったのに、その説明を聞いた上司または経営者から、自分はいかにだめな社員かを次から次へと聞いてしまったからです。これが一般的な企業の問題なのです。

この問題が一遍に解決できるのは、「成長点数の高い社員から選ぶ」と昇進基準を決めて社内に発表することです。

今後一切昇進人事に対する不平不満はなくなります。そして誰のモチベーションも落とすことはないのです。

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