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火事対策と新市場

SPECIAL

環境戦略コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

環境戦略アドバイザー。数々の多国間環境条約や、国連が提唱する2030年のための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を参照しながら、サーキュラーエコノミーなど企業として取るべき環境戦略や、環境対策を通じた長期収益構造の改善などをアドバイスしている。

今に始まったことではないかもしれませんが、このところ日本全国の産廃事業者が持つ廃棄物保管施設で火災が起きるという事案が注目されています。先週は大阪・高槻市で3人が死亡する事故が起きていますし、この5月には茨城県で一週間以上燃え続けた火災がありました。産廃置場における火災の危険性はずいぶん前から言われていることなのに、なぜ連続して発生するのでしょうか?

それは、収集される廃棄物の中にどうしても引火性のあるガスや電池など、火災の原因となるものが混じってしまうから、というのが関係者の共通認識のようです。特に自動車は、以前のような内燃機関を積んだ車両という概念から、車両に乗った電子機器と呼んだ方が良いほどの変貌を遂げています。

電池も、PHVやEVなど駆動系に使われるものに加えてエアコンや音響機器、GPS他のユーティリティに組み込まれた電池が沢山あること、さらにこれらを一元的に把握できる資料がない(!)という現実が重なって、一旦廃車となるときに誰がどのように電池を外して火災が起きないようにするか、という部分が大変難しい工程となって立ちふさがるのです。

自動車メーカーとしては、駆動系の電池や純正品についてはある程度責任を持てると思いますが、購入後にオーナーが搭載したカーステレオ、テレビ、GPSなどについている電池は守備範囲外とならざるを得ません。ましてや中古車として複数オーナーの手を経ている車体は「どこに、どんな電池が入っているか」だれにも分からない状態で廃車になるわけです。

これは、そういう技術を持っている会社がいるとしたらまさに商機だと思われるのですが、微弱な電流を感知するなどして、電池を発見し取り除ける技術があったなら、その市場はおそらく全世界に広がるであろう、ということが言えます。

折しもCASEすなわちインターネットへの接続(Connected)、自動運転(Autonomous)、シェアリング(Sharing)、電動化(Electric)という革命的なテーマへの対応が進み、クルマは発明以来最大の転機を迎えています。さらに廃車後の安全な処分もCircular Economyという文脈における革新的な取り組みとして評価されるようになるでしょう。この商機を逃さずに勝負したいという企業があれば、当社が全面的にサポートさせていただきます。

明日の自動車社会を切り開くのは私たちだ、そういう気概を持った企業にこそ、市場の門は開かれるのです。

 

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