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事業構想力を高めるためのヒント

SPECIAL

環境戦略コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

環境戦略アドバイザー。数々の多国間環境条約や、国連が提唱する2030年のための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を参照しながら、サーキュラーエコノミーなど企業として取るべき環境戦略や、環境対策を通じた長期収益構造の改善などをアドバイスしている。

経営者と話をしていて時折感じることの一つに、「事業構想力」への感度が一般の社員に比べて圧倒的に高いという事実があります。たとえ個人としては優秀でも、人から給料をもらうのが当たり前という空間に生きている人は、この一点において経営者の足元にも及ばないと感じさせられます。

私がコンサルタントとして、経営者との対話を重んじる最大の理由がここにあります。たとえばそれがSDGsの中身だったり、財務分析の方法だったり、インターンシップの準備だったりする場合には、それぞれの担当者へ詳しい話をすれば良いわけですが(実際にそういう仕事も頂いていますが)、あくまでそれは「事業構想力に依存した明日の姿」がしっかりと見えていればこそという条件付きの、枝葉の話に過ぎません。

環境ビジネスについて言えば、最近の圧倒的な流行りは「循環」に関わる話です。現象的にはCO2排出量を計算するLCAという手法が注目されていますが、これなどは典型的な枝葉の話だと言えます。

「循環」は、一言で言えば資源の争奪戦と、それを経て資源再配分の最適化に至るプロセスのことで、勝負はこれについてどのような構想力を働かせられるのか、という一点にかかっていると言っても過言ではないでしょう。

銅やレアメタルなど、産業に欠かせない鉱物資源が実は枯渇しはじめている、という極めて深刻な話があります。地球に存在する鉱物資源の量は有限で、このうち採掘可能な資源の多くがすでに産出のピークを迎えたか迎えつつあるというのが現状なのですが、残念ながらまだこの認識は広く共有されるまでには至っていません。

昨今、あちこちで銅線が盗難被害にあうと言う事件が起きています。似たような事件は30年くらい前から起きているので、ニュースとしては目立たないのですが、以前は爆発的成長を見せる中国経済がその大元だったのが、昨今は資源枯渇による再生需要と市況の高騰がその震源地だと言われています。

そのような外部環境の変化に直面して、どれだけの事業構想力を発揮できるかが経営者として実力の見せ所になるわけです。

よく言われるのが「閉じた循環の形成」あるいは「循環パートナーシップ」の構築、というものですが、実際にこのステージへと歩みを進める経営者は必ずしも多くありません。

たとえ思いついても考えを深められない人、考えを深めても実行に移せない人、実行に移してもうまくマネージできない人など、事業構想力については経営者が100人いれば100通りの事例が観察できるテーマです。

では、どうやればこの「事業構想力」を高めることができるのでしょうか?私が常に申し上げているのは「人のネットワーク」を構築・運営する努力が構想力の限界を広げてくれる、というものです。

新しい事業の構想は、技術の改善など自社のみでも進められるものもありますが、多くは外部との連携に依存しないとうまく進められないものであることがその大きな理由です。

特に、閉じた資源循環を考える場合は多くが顧客や取引先との関係を再定義する必要性に迫られます。今まで規制官庁だった役所と協力関係を築く、今までライバルだった同業者とアライアンスを組む、今まで単なる取引先だった企業と未来構想をゼロから話し合うなど、単に日常の関係だけしかない相手先と、新たなパートナーとし手の関係を作り直すと言う作業は、実はそれほど簡単ではなかったりします。

日頃から、例えば研究会活動や地域への貢献など、日常のビジネスとはちょっと違った切り口でも付き合っておくことが、その可能性を広げてくれるカギになります。たとえば社長会のゴルフも、そんな可能性を広げるうえでとても役に立つチャネルになるのです。「事業構想力は人間関係構築力である」、そんなヒントについてぜひ思いを巡らせてみてください

 

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