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Z世代が活躍できる組織づくりの3大ポイント!

SPECIAL

銀行活用で新規開拓コンサルタント

株式会社結コンサルティング

代表取締役 

銀行活用で新規開拓の仕組みづくりを行うスペシャリスト。31年間の銀行員経験で、法人4,000社以上を担当、審査部担当者としての企業審査は1,000社超の実績を誇る金融のプロフェショナル。
売上が倍増した雑貨メーカー、バックメーカー、新事業を立ち上げた化粧品メーカー、更には海外進出に成功した事例など、累計で100社以上の会社を成功に導いた実績を持つ。

「最近の若い社員は、責任だけ重くなるので昇進・昇格したくないと言って、ポジションアップがモチベーションにならなくて・・・」、
「ウチもそうだよ!偉くなんてなりたくない。ずっと今のポジションでいいとしか言わない・・・」
「わかるな〜。こっちも同じで、どうしたものか悩んでいるんだ・・・」とある経営者の集まりで、複数の社長が、嘆きともため息ともつかない感情の発露をされていました。

「近頃の若い者は・・・」というのは、ずっと前からあるのですが、最近は更に様子が変わってきました。というのも、時代の変化だけでなく、世代間ギャップも大きくなってきているのです。このため、この影響も考えなければなりません。

ご存じのように、
X世代(1960-79生まれ、高度成長と資本主義・能力主義の全盛期)、
Y世代(1980-95生まれ、グローバル化と社会経済の安定期)、
さらにはZ世代(1996-2012生まれ、デジタル化、イノベーションと格差/分断の時代)と、世代毎に、それぞれ生きてきた時代背景が大きく異なります。

特に、Z世代の考え方は、「複数のアイデンティティ」、「多様な価値観」、「理想と現実のバランス」などがキーワードになっています。このため、いかにして従業員を「経営者の思い通り」に動かすことができるかが勝負の、従来型のトップダウンである「管理する組織」ではコントロールできないのは当たり前なのです。

X世代の我々のように、右肩上がりで高度経済成長を享受し、資本主義・能力主義の全盛期を歩んできた世代とは違うのです。X世代までは、産業革命後の工業社会であり、生産設備をフル稼働させて労働生産性をいかにして向上させるかがポイントでした。

大量生産・大量消費を担うため、生産数量などを正確に計画し、それを確実に実行するために、階層別のランクづけをおこない、権限を規定することで従業員を牽制、トップダウンで管理することで、従業員を「経営者の思い通り」に動かすことができる組織が一番効率よく、最高の組織とされていたのです。

このため、滅私奉公して馬車馬のように働くことが美徳とされ、日本独自の終身雇用などと相まって「企業戦士」という言葉が持て囃されました。テレビコマーシャルでも、「24時間戦えますか?!」というキャッチコピーが使われていました。

これに対して、Z世代の知識社会では知識労働者が最重要の資産なので、従業員全体の知的創造の生産性をいかにして向上させるかがポイントになります。従来のように、階層別のランクづけをおこない、権限を規定することで従業員を牽制、トップダウンで管理することでは、萎縮してしまうので知的創造の生産性を向上することはできません。

やる気に満ちた従業員の生産性は、満足していない従業員の3倍というデータがあることからも分かる通り、21世紀に求められる組織モデルは、従業員が「やる気に満ちる場・組織をつくる」ことなのです。現代に求められているのは、自ら考え・対話・自走する組織です。

そして、その前提となるのが、「心理的安全性」です。「心理的安全性」とは、組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態のことです。組織行動学を研究するエドモンドソンが1999年に提唱した心理学用語で、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義されています。

つまり、これまでのように、階層別のランクづけをおこない、権限を規定することで従業員を牽制、トップダウンで管理してきた「管理する組織」とは真逆をいかなければならなくなったのです。

子供にもわかりやすく説明するとすれば、「北風と太陽」といったところでしょうか?!
北風のように、階層別のランクづけをおこない、権限を規定することで従業員を牽制、トップダウンで管理することで、従業員を「経営者の思い通り」に動かそうとしてもZ世代は動きません。

太陽のように、「心理的安全性」を確保するとともに、人間の基本的な心理的欲求である自律性(=自分自身で選択して行動したい)、有能感(=自分が有能であると感じたい)、関係性(=人と理解しあい、支えあっていると感じたい)の3つの心理的欲求が満たすことで、従業員の「やりたいという強い内発的な動機」をつくりだすことで、はじめてZ世代は動くのです。

時代は着実に変わってきています。
会社の最高経営責任者であるあなたが、本気で従業員がやる気に満ちる場をつくるために努力するのか否か?!

全従業員があなたの言動を見ています。そして、本気で会社を変えるつもりなのかそうでないのか、動物的感覚で判断し、判断した結果が「口先だけ」ということになれば、従業員の立場としては危なすぎて何もしないという結論になるのは当然です。

こういう組織論をお話しすると、「社長として、従業員の状況やモチベーションはきちんと把握している自信がある。」とおっしゃる社長が多いのですが、社長であるあなた以上に、従業員はあなたのことを見ています。

なぜなら、社長であるあなたよりも決定的に弱い立場なので、社長の状況を常に確認・把握しようとしているからです。

きちんと働いているのかどうか、上司が部下を管理する手立てがないので、パソコンにちゃんと向かって入力している時間を計測してみたり、メールのやり取りの相手が誰かを特定してみたり、必要もないのに会議を開催したり、報告を求めたり・・・などということは、金輪際なさらないようにしてください。

そして、社長であるあなたが考える理想の会社にするために、「何のために(=目的:Why)」 、「何を目指して(=目標:What)」、「どのように達成するか(=手段:How)」を共有することで、Z世代が自ら考え・対話・自走するようになるのです。

これができるようになってくると、Z世代でも会社組織での自分の役割を全うするために、必要となる役職・責務を担うようになります。そうすることが、効率的であると認識するからであり、社長であるあなたが「北風と太陽」の「太陽」となって、そのように仕向けなければならないのです。

これができれば、Z世代が活躍できる組織になり、情報革命後の知識社会でも飛躍的な成長・発展をしていくことが可能になります。

Z世代が活躍できる組織づくりのポイントは下記3つとなりますので、是非実践してみてください。
①会社組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる心理的安全性の確保
②従業員の自律性、有能感、関係性という心理的欲求を満たす
③理想の会社にするために、目的(=Why)、目標(=What)、手段(=How)を共有する

この3大ポイントをおさえて、社長であるあなたが「北風と太陽」の「太陽」を実践することで、従業員が自ら考え・対話・自走する組織をつくりあげることができるのです。
びっくりするくらいの効果がありますので、是非ともチャレンジしてみてください。

 

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