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社長が変われば会社が変わる

SPECIAL

親子経営コンサルタント

ビジネス・イノベーション・サービス株式会社

代表取締役 

オーナー社長と後継者のための、「親子経営」を指導するコンサルタント。みずから100億円企業を築くも、同族企業ならではの難しさや舵取りの大変さで苦しんだ実体験を指導。親から子へ失敗しない経営継承の極意として「親子経営」を伝授する。

社長が変われば会社が変わる

今日は親子経営企業が強みを活かし、その真価を発揮すればどのようなことができ、どのように変化するのかということについてのお話。
まずはその一つ目。

【社長が変われば会社が変わる】

 社長が代わればの間違いではないかと思われるだろうが、社長が変われば、で間違いない。会社という組織のトップが代われば、その後、組織が良くも悪くも変わることは当然の話。

親子経営企業では基本、親から子へ経営者が代わる。企業のトップが代わる話だから、他の一般企業同様、良くも悪くも変わっていく。ただ、大手一般企業なら、経営者の手腕に疑問があれば交代させることは比較的容易で、結構ある話だ。

しかしながら、親子経営企業の場合、経営交代した後継者が不出来であるからといって、容易に交代させるわけにはいかない。そこには、親子間の問題、後継者の兄弟姉妹間の問題、相続の問題などの様々な事情があり、後継者を簡単に解任することは難しい。

では、親子経営企業ではこういうとき、どうすればいいのだろうか。前述したようにいろいろな事情、問題があるにせよ後継者以外に適任者がいるなら、その人物を次の後継者とすることがまず考えられる。

では、後継者が一人しかいない場合はどうすればいいのだろうか。親子経営企業の後継者、誰もが優秀であるはずがない。優秀な後継者がいれば、そうでない後継者も多くいる。当たり前の話だ。

親が経営する会社に入り、後継者として責任と使命を自覚し、後継者が自らを省み、自らを正して努力を積み重ねる以外に道は無い。そうすることで後継者が自分を変えていく努力をするしかない。

そうして変化した後継者が経営者となり、会社を経営していく。経営者が変われば会社が変わる所以がここにある。しかしながら、現実はそう簡単にはいかない。後継者だけでなく人は、そう容易に変わるわけではない。

 私の持論のひとつに、「親父に息子は育てられない」というのがある。父親が自らの手で自分の子息を育てることは非常に難しいということだ。それには理由がある。そのいくつかを簡単に記しておく。

1.親父の考え方や価値観までを息子に押し付けようとする

2.親父は自分の経験からすべてを判断する

3.親父は息子に親への感謝を強要する

4.親父は息子に過度な期待をする

5.親父は息子を究極のところで認めていない

6.親父は自分は息子のことは分かっているが、息子には父親のことは決して分からないと思っている

7.親父には息子が自分とは違う別人格だと理解できない

如何だろう。以上のような理由で、私は親父に息子は育てられないと言っている。これをご覧になって皆さんはどのような感想を持つのだろう。ご自分がご自分の父親に対し少なからずこのような思いを抱いたことはないだろうか。

ご子息をお持ちなら、今この時点であなたの息子さんがあなたに対し、このような思いでいるかもしれないと考えてみていただきたい。私は講演等でこの話をよくすることがある。年配の経営者たちは苦笑い、しかめ面をすることになる。一方、後継者たちはニヤニヤしながら、頷きながら、熱心に私のこの話に聞き入ってくれている。

さらに私は次のように話すことにしている。では、どのように後継者を育てればいいのか。それは、後継者を第三者に育ててもらうことだと。私がいう第三者とは、文字通り子息を育成、指導できる第三者のこと。

それは、社内にいるかもしれない。また、取引先の社長、各種団体の諸先輩の中にいるかもしれない。後継者が社外で出逢う人の中に師と思える人との出逢いがあるかもしれない。あるいは私のような専門家かもしれない。

さらに、第三者というのは人ではなく、後継者が学ぶことができるいろいろな団体や機関のことでもある。例えば、地域の商工会議所、商工会の青年部、各地青年会議所、倫理法人会などの諸団体のことだ。

後継者が地域のいろんなこういった団体に所属することで、それぞれの団体の事業に参加、運営に携わることでたくさんのことを学んでいく。後継者が学ぶ場は後継者が積極的に出ていく限り、いろんな場があるものだ。

後継者が経営者になると決まった段階で覚悟をしなければならない。それは経営をし続けるという覚悟、経営者として学び続けるという覚悟が必要なのだ。それがあって初めて後継者が変わっていく。

後継者が経営者となって己を律し、身を正していくことで変わっていく。経営者の変化を目の当たりにする社員がやがて同じように変わっていく。そうする間に、知らず知らずのうちに、会社が変わっていく。

 

 

 

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