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ギフトの通販ビジネスで、絶対的に押さえるべき3つのこと

SPECIAL

ギフトビジネスコンサルタント

株式会社売れるギフト通販研究所

代表取締役 

日本で唯一のギフトビジネスコンサルタント。流通、通販、ギフトの各業界通算30年以上の経験を持ち、2015年に独立。2017年には培った独自ノウハウを体系化し、ギフトビジネス専門のコンサルティング機関「売れるギフト通販研究所」を立ち上げ、多くの企業を指導。幾多の企業を成功へと導く。著書に『「ギフト商品」を通販で売る』、『儲かる「ギフト化」で飛躍する3大ポイント』がある。

 先日、大日本印刷(DNP)とEmotion Techによる、お中元・お歳暮を含むギフトの購入方法に関するNPS調査結果が発表されました。調査対象はギフトを購入した20代以上の男女1,200人、購入場所はネット・EC、百貨店、カタログ通販、スーパーでの調査。

NPS=Net Promoter Scoreとは、顧客ロイヤルティ(ブランドに対する信頼や愛着)を数値化したもので2003年に従来の顧客満足度に代わる指標として発表され、GEやアップル、 レゴなどフォーチュン500(米国売上上位企業)社をはじめとしたさまざまな企業が採用、その有効性を証明したことで、急速に普及してきている指標。(DNP資料より)

注目すべきは、別表のギフト購入において改善効果が大きい体験として、引き上げ効果が最も高いのは1位口コミや評判(100)、2位商品の選びやすさ(91)、3位商品自体の魅力(74)と続き、商品の種類の多さ(49)や、セールやクーポンの割引(42)を大きく引き離している点です。

自分用、自宅用での購入の場合、商品の種類の多さと、セールやクーポン割引はもっと上位に来るはずですが、ギフトは様相が違っていることがこの調査からも明らかになっています。

さらに注目は、マイナスポイントです。口コミや評判はプラスも(100)ですが、マイナスも(-100)。いかに購入に際して影響が大きいかが分かります。次にマイナスポイントが大きいのはセールやクーポンの割引ですが、プラスは(42)とさほど大きくないのにマイナスは(-84)にもなっています。

プラスとマイナスの振り幅が大きければ大きいほど、上にも下にも影響が高いことが読み取れる訳ですが、多くの中小企業や小さなお店によっては全ての項目に対して、対応していくことは時間・コスト・リソースから難しい側面もあります。

この調査結果から見たときに、どの部分に注力するべきなのか。引き上げ効果が高く、下への振り幅(マイナスポイント)が小さい項目、「購入した商品自体の魅力」。そう、商品を磨くべきなのです。商品の満足度が高ければ当然、ネット購入で決め手となることも多く、今回の調査でも最も影響力の高い「口コミや評判」に大きく影響することは間違いありません。

特にネット・EC、カタログ通販ではそうです。要するにギフトの通販では顕著である結果となっています。百貨店、スーパーの大規模店舗では「商品の種類の多さ」がトップでした。

それと「口コミや評判」の引き上げには、商品だけでなくサービスや対応も含まれるでしょう。これは企業姿勢でもあります。企業姿勢と商品。この2つを同時に磨き上げていくことは、小規模事業者でも十分に達成しうることです。

逆に、表の項目にある「お店のブランドや雰囲気」はすぐには引き上げが難しく、「DM・カタログ・TV・チラシによる情報」も広告宣伝費の用意やクリエイティブの向上などが必要で、なかなか難しいでしょう。それにこの2つは意外にも引き上げ効果は薄いのです。

この調査では、他にも消費者の推奨度が高ければ高いほど購入頻度と購買単価が比例して高くなる結果も出ています。これは当然の結果と言えるでしょう。

世の中には様々なマーケティング戦術や施策、手法、メソッドなどキリがないくらいに情報が溢れています。しかし、どのようなビジネスでもそうですが、様々な施策や戦術・手法の前に、商品・サービス・企業姿勢を磨くことでそれらのテクニックを十分に活用し、相乗効果で事業成長させていくことがより可能になります。その逆に、ベースとなる商品・サービス・企業姿勢が中途半端だったり、認めてもらえていないものであったりすると、せっかくの優れた施策や戦術で短期的効果を得られることは多少あっても、長期的な事業成長は決して得られません。

最も影響の高い「口コミや評判」を引き上げ、安定させることは、ブランド力の向上にも大きく寄与します。そのためにも何度も申し上げますが、ギフトの通販ビジネスにおいて特に重要な、商品・サービス・企業姿勢を磨くこと、この3つに思考やリソースを集中することが常に優先順位のトップであるべきなのです。

あなたの会社では、目先の施策を追っかけすぎていませんか?

足元の商品・サービス・企業姿勢を常に磨いていますか?

 

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