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10億越えるのに素晴らしい戦略(強み・差別化)は必要無い!10億越えた30社が取り組んだこと

SPECIAL

年商10億事業構築コンサルタント

株式会社ワイズサービス・コンサルティング

代表取締役 

指導暦18年、これまでに200社以上の実務コンサルティング実績を持つ経営コンサルタント。「10億円事業構築」に強みを持ち、直近5年では、導入後数年で年商数億が10億越えをした企業は20社以上と驚くべき成果を出している。

矢田祐二2

セミナー終了後すぐに場所を移しての相談、その方はセミナーの申し込みと同時に、相談希望と自社の課題一覧表の送付有り。

その最初の項目は、下記のものでした。
『当社には、特別な強みがありません。顧客に対し強くPRできることもなく、差別化できるほどのものも無い。』

その日のセミナーの感想を一通りお聞きした後、私はこの点についてお応えさせていただきました。
『自社の強みや他社との差別化はあるに越したことはありませんが、それほど優先順位は高くありませんよ』

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あるコンサルタントの先生は、中小企業では、社長の戦略能力が業績の9割を決める、と言われています。たしかに、戦略的な要素の影響は大きいのですが、私は、それ以上に重要なものがあると考えています。

それは、『実行力』です。この実行力とは、スピードと精度を持って、決めたことをしっかりできているか、ということ。 

例えば、社長が会社として全営業担当に対し指示を出します。
「顧客訪問時には、必ずチラシも持っていき、置いてくること」
この営業の手法は、コストは少なく効果は大きいと実証されているもの。施策としては素晴らしいので、あとは、これがしっかり実行されるかどうかです。

実行力が強い会社では、この指示がすぐにきちんと実行され、結果を知ることができます。途中の報告もされるので、すぐに修正が可能です。または、辞めるという判断も早い段階でできます。

実行力が弱い会社では、これが実行されません。手を付けるのが遅い、やっているのは一部だけ、全員がやっていないのです。報告も社長が訊くまで上がってきません。また、その実行精度も低いのです。

社長のこの「置いて来い」の意図は、「説明して来い。売り込んで来い。感触を試せ!」というもの、しかし、実行力が弱い会社では、本当にただ置いてきます、「また、見ておいてください」と一言だけで売り込みをしません。

これでは、どんな良い施策でも、成果は出ません。

また、通常業務も個々のレベルの差が大きいのです。一部の優秀な人材が行う業務は質が高く、他の社員全般に低いのです。優秀な人材が100%の出来なら、その他の社員は30%の出来です。

  • 社長がどうやって顧客に対しプレゼンをしているか
  • 優秀社員がやっている業務の勘所はどこか

出来が30%の社員が、それを知らずに顧客にサービスを提供しています。その状態がそのまま放置されています。そのために、顧客満足度にもバラツキが大きく、スタッフごとの売上げも大きな差があります。

これではいけません、マニュアル化とその訓練により、全員が80%のレベルで出来る様にするのです。

実行力を高める。決めた事を、決めた通りに出来る様になる。この実行力を高める方が、優先順位は高いのです。

実行力が弱い会社では、「当たり前」を軽視しすぎています。社長の指示がすぐにされない、意図が伝わっていない、優秀な社員のノウハウが共有されていない、これで業績がいいはずはないのです。

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企業として、戦略(強み・差別化)が素晴らしく、実行力も素晴らしい、これなら言うことはありません。間違いなく好業績であり、この先も継続して成長を続けることができるでしょう。

この、素晴らしい戦略、強い実行力、どちらが必要ですか、と訊かれれば、矢田は即答します。「実行力」ですと。

戦略が素晴らしくても、実行力が弱い。スピードが遅い、全体に展開し徹底できない、顧客サービスにバラツキ(30%)が大きい、これでは、今の日本ではビジネスをやっていけません。

顧客一人当たりの集客コストは高くなり、そして、顧客のサービスに対する要求は高くなる一方です。この状態では、取引が始まったとしても、すぐに見切られてしまいます。広告費を捨てているようなものです。そして、その地域や業界での評判は悪くなります。

逆に、戦略は並でも、実行力がある。実現のスピードは速く、決めたことがすぐに全社展開され徹底される、顧客サービスも高いレベルで安定している、こちらの方が、断然顧客は喜びます、一度取引を開始すると、永く続き、業績も安定します。

私がよくセミナーでお話する事例の鉄筋業社は、8億が4年で28億になりました。この業種に、それほど特別な戦略があったのでしょうか、いえ、ありません。

やるべきことを全員がやれるようにしたのです。

不動産業Ⅿ社は、年商6千万が3億5千万に、
解体業S社は、 年商2億が4億5千万に、
食品メーカーT社は、年商8億が16億です。

どの事業もそれほど新しくない、業種としては古くからあるものです。これらの会社は、やることをやっただけです。

世の中には、戦略で伸びる会社と、やるべきことをやって伸びる会社の二つがあります。後者のほうが圧倒的に数は多いのです。

自社の実行力を強めることを先にやってください。
強みや差別化する点がないと悩まないでください(経営者としては考え続けることは必要です。)実行力があれば、必ず伸びます。

逆に、素晴らしい戦略を見つけられた時に、実行力、すなわち実行力のある仕組み(組織)がないと立ち上げることもできません。ましてや、継続して成長することも大きく展開することも不可能です。そして、そのビジネスモデルは、他の実行力がある会社が真似して、大きく育つことになります。

素晴らしい戦略があれば、ラッキーぐらいに思ってください。レビで見るような素晴らしい戦略はそうはありません、でも、実行力という仕組みには、科学性があります。科学性とは、やることをやれば、その通りの結果が出ると言うことです。

そして、それは、どこに持って行っても、どの時代でも通用します。だから大きく展開ができるのです。

私のクライアントで年商数億から年商数十億になった30社の実績の中で、強い戦略と明確に言い切れるモノが有った会社は2社だけです。実行力を得ることにより成長が可能となりました。

実行力という仕組みを作れない限り、何をやってもダメということです。年商10億を越えるには、素晴らしい戦略は必要ありません、必要なのは実行力を支える仕組みです。

 

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