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判断基準の共有化がもたらす未来

SPECIAL

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート

代表取締役 

組織の成長加速を促し、業績躍進を実現させる辣腕コンサルタント。これまで130社以上の企業において、経営者のコンサルティング、経営幹部、経営リーダーの育成に携わる。組織とリーダーの成長段階を知り尽くし、経営者と同じ目線で語ることのできる希有なコンサルタントとして活躍中。

「これも俺がそうさせたんだよなぁ」肩を落としてつぶやき、人がうらやむ躍進企業のM社長。

社長がご自身でお気づきにならない場合は、「社長の責任です」と申しあげるところですが、M社長の場合は違いました。

幹部との定期的な対話を始めた社長。幹部から「社長どうしましょう?」という丸投げの質問や、質問しても回答を渋る幹部が多いことに驚いてるんだとい話をいただいた折、社長から冒頭の言葉が出てきました。

そして社長から、今後の対応策の質問を頂きましたので、今後半年間で具体的にどのように進めるか3つのステップをお伝えしました。

一方、社長からもう一つのご相談がありました。それは、自分勝手な判断をして、失敗を繰り返す幹部の存在。

世代交代を意識し始めたM社長にとって、自分より10歳から15歳下の幹部へのバトンタッチが現実的とのお考えでしたが、その年代の幹部の判断基準のズレに困り果てているとのことでした。

一方、現時点で第一線で現場をまとめている30歳そこそこの中堅にはこの問題がなく、現在の幹部についてどうしたものかというのが困っていること。

幹部と定期的な面談を開始した一番の理由も、このことが原因とのことでした。


気になる幹部は、一部上場企業の経営企画部門にいた当時40代後半の方。入社されて10年経つのですが、未だに顧客からのクレーム対応になると、問題が収束するのではなく逆に火に油を注ぐ結果になることが多いとのことで、社長が頭を抱えていたのです。

社長も薄々感じてらっしゃったのですが、根本原因は、判断基準の共有が出来ているか否かでした。この会社では5年前から、経営計画書を作成し、理念、行動基準を徹底するようになりました。

新卒で入社した社員の場合は判断基準、行動基準を乾いたスポンジが水を吸収するように素直に受け取り決まった手順、基準に基づいて行動するので、クレーム対応において、大きな失敗がないのです。

一方で、当時46才で入社した現在の幹部社員は、会社で定めた手順、基準に逸脱した対応を取り、結果的にクレームが大きくなってしまうというのです。

「経験があるから大丈夫だろう」と本人に委ねてフォローを怠った結果、「任せられない幹部」が出来上がってしまったというわけです。


10億円事業を任せるか否かの選択で、一番重要なのは、もはや営業能力、戦略策定能力、戦略実行能力といった能力差ではありません。そもそも、能力差が問題であれば、その候補にも挙がっていないはずなのです。

一番重要なのは、社長と同等レベルの判断をしうるか否かです。事業承継を考える際に、社長の一番の仕事は、後継者に対するこの判断基準のレベルの引き上げです。

では、どのように引き上げていくのか?

■第一ステップは、判断基準の明文化です

このためにオススメしているのは、理念の分解。理念の分解のアウトプットは、行動基準、行動規範というもの。

更に詳細な分解もあります。アウトプットの形は、経営方針計画書です。

経営方針計画書は、いわば会社のバイブル。作り方は、割愛しますが、ここまで分解できると明文化は十分です。

■第二ステップは、判断基準の利用です

経営方針計画書が出来ても、朝の朝礼以外は、使われることがない。企業によっては、手帳とセットにして常に携帯するようにしている所もあります。

しかし、それでも、朝の朝礼以外に、経営計画書のページが開けられることはない。こうした会社は珍しくなく、大多数がこの状況です。これでは、判断基準を利用しているとうことにはなりません。

日々幹部との対話の中で、経営計画書を開き、対象箇所を確認することです。一見面倒に感じますが、この確認する作業も長くは必要ありません。この作業をしている内に覚えていくからです。一方、この作業をしなければ、一向に日々の判断基準として効果を発揮することはありません。

このやり方に関してのコツは、また別の機会にお話いたしましょう。


もちろんこれは、一つのやり方に過ぎません。
他のやり方を実践し、判断基準の共有を既に進めていて、よい成果が上がっているのであれば、今回のやり方を踏襲する必要はありません。

大切なことは、判断基準が幹部のみならず、社員にも明快になっていること。更にその判断基準が、つねに、日々の対話の中で使われていることです。


御社では如何でしょうか?
受け継がれるべき、判断基準は、明文化され、日々使われているでしょうか?
それとも、不明確なまま、かけ声だけがむなしく響いていますでしょうか?

 

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