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営業は知恵勝負の時代へと突入した(1)

  波及営業 藤冨 雅則 SPECIAL
藤冨 雅則 SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタントの実務コラム。

「営業は根性も大事だけど、こらからの時代は、知恵がないと勝負できませんね」

弊社主催の6時間セミナーにご参加頂いた方から、しみじみお話ししてくださった社長がいました。 

営業に限らず「努力」をせずに成果を出せるものなんてありません。

ただ、努力は、結果を出すための「必要条件」であるものの、「十分条件」にはならなくなってきているのも現実です。 

情報弱者の買い手がたくさんいた時代は、努力と根性で、次から次へと商談をまとめることが出来ていました。

しかし、ネットの普及で情報弱者は激減してしまった今、状況が大きく変わっています。 

また、競争相手の存在も、これまでの同業者間競争の時代から、異業種間競争へと広がりました。 

新聞社は、ネットニュースの配信会社と競争しているだけでなく、SNSと戦っているかも知れません。

エステサロンは、審美歯科や美容外科と戦っているかも知れません。

コピー機販売業は、コンビニの出力サービスやスマホのスキャナアプリと戦っているかも知れません。 

これは現実に「顧客の奪い合い合戦」が起きている市場です。 

新聞は「情報収集」「隙間時間の消化」という効用を満たしますが、それは抽象的に考えればSNSだって同じ効用を満たしてくれます。 

エステは、「美の維持・獲得」という効用を満たしますが、それは審美歯科だって同じ効用を満たしてくれます。 

コピー機は、「情報の共有、拡散」という効用を満たしますが、スキャニングしたデータをプロジェクターで映したり、メールで拡散したりすれば、同じ効用を満たしてくれるわけです。 

同業者だけが競争相手だった時代から、異業種まで含めた「顧客獲得合戦」に突入した今、これまでと同じ思考回路のままでは、結果なんて出せっこないです。

では、売るための知恵をどう絞り出すか?

よく「売れる切り口が見つかった瞬間に爆発しました!」という話を聞きますが、まさに「この売れる切り口を開発する」というアウトプット(知恵)に集中することが大事です。

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フレッシュライフという靴下をご存知でしょうか?

ムレと匂いを抑制する機能性素材を使った靴下です。

この商品「通勤快足」というネーミングに変更したら、売上が15倍も跳ね上がったと言う、有名な逸話があります。 

これは、単に名前を変えたわけではありません。

消費者目線に立って、売れる切り口を絞り出す「知恵勝負」に真剣に取り組んだ結果であることは間違いありません。 

具体的なアプローチを2つほどお教えしましょう。 

1つ目は、場面開発。

2つ目は、欲求の深堀です。 

場面開発は、今店頭によく積み上がっている「超超超大盛 gigamax(ペアングソース焼きそば)」が分かりやすい事例です。 

ちなみに、メーカーさんがこれを意識しているか否かはわかりません。

が、新商品開発コンサルタント会社で修行をさせてもらった時に、実際に某有名メーカーのカップラーメン開発現場に入ったことがあるので、そのアプローチ方法は普通にやっていると思います。 

例えば、カップ麺(カップ焼きそば)は、いつ食べるものでしょうか?

ランチ?

夜?

それとも朝ごはん? 

もっと思考を掘り下げると、個食ではなく、宅飲みやパーティーまたは家族での大皿メニューという切り口だってあります。 

これまでカップ麺は「個食」しかありませんでしたが、「超超超大盛 gigamax」は「複数人数で食べる食事」と言う切り口で開発されたかも知れません。

新しいですね。 

その商品の持つ特徴が、どのような場面で使われれば最も魅力的か?

このアプローチが、新しい伸びしろを作り出すことは間違いありません。 

これは、新商品開発の事例ですが、これは既存商品の新市場開拓であろうが、既存商品のブラッシュアップであろうが、この「場面開発」は有効です。 

既存商品の新市場開拓では、飲食店にある「呼び出しベル」が「工場用」に転用されて、事業が飛躍的に大きくなったのもこの「場面開発」のアプローチです。 

製造ラインで働く工員さんが、トイレに行きたくなったり、壊れた部品が流れてきて困った時、マネージャーにヘルプを出す時に使われています。

https://www.j-ioc.com/wp-content/uploads/2018/06/media_kigyousindan_jioc.pdfP20 

同社の呼び出しベルの特徴は、競合他社を寄せ付けない「電波の強さ」です。

飲食業界では、海外製の安い呼び出しベルが攻勢をかけてきていますが、彼らの電波では工場では使えません。

また、電波テストを実施する技術者もいないため、安心して大規模導入することもできません。 

同社にとって、工場の呼び出しベルは「独壇場」です。 

困った時に誰かを呼びたい。

そう言った場面は、他にはないか?

思考を深めていくと、まだまだ他にも転用できる場面が見つかっています。 

営業マンが一生懸命に努力したって、売上は良くても23倍程度。

しかし、場面開発に成功すると、10倍にも20倍にも売上を増やすことができます。 

ぜひ、御社の既存商品でも、どのような利用シーン、場面で、自社商品の重要性が増してくるのか?

どのような場面で、ニーズが知覚化されやすくなるのか? 

そんな思考方法で、自社商品を見つめ直してみて下さい。 

少し長くなってしまったので、2つ目の売れる切り口の知恵の出し方「欲求の深掘」は、次回のコラムに譲りたいと思います。 

乞うご期待ください。

 

【営業革新コラム】社運を賭けた商品を、どう売っていくか
藤冨 雅則

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー代表取締役

藤冨 雅則

執筆者のWebサイトはこちら http://www.j-ioc.com

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