管理者が辞めた時に、最初にチェックすること
住居系サービスのN社長から、メールが届きました。
「先生、管理者二人が辞めてしまいました。」
N社は、この4年で売上を約3倍に伸ばしています。
私は、少し驚きました。
「現場は、それほど混乱していません。ただ、次の管理者候補に声を掛けても、誰も首を縦に振らないのです」
こういう時に、確認すべきことは、決まっています。
私は、N社長に3点だけ返信をしました。
チェック1. 管理者が“機能する仕組み”はありますか?
やはり、考えるべきは、「人」ではありません。仕組みです。
管理者が機能するためには、“管理者を動かす仕組み”が必要になります。
その中心となるのが、次の2つです。
「日常業務を管理する仕組み」と「PDCAを一緒に回す仕組み」です。
この仕組みがないと、余程優秀な人でない限り、管理者の役目をこなすことはできません。
多くの年商数億の会社は、この「管理者を機能させる仕組み」がありません。
その結果、管理者が機能しません。そして、管理者が辞めます。
そして、管理者が育たないのです。
チェック2.管理者のモチベーションは、なぜ下がったのか?
辞めるということは、当然モチベーションは下がっています。
では、その原因は何か、ということです。
圧倒的に多いのは、“孤立”です。
部下に責任を持つ。数字の責任も持つ。
そして、そこに、社長のサポートがありません。
その結果、管理者が孤立しているのです。
責任感の強い管理者ほど、「頑張ります」と言って、潰れていきます。
稀にあるのが、「飽きている」ケースです。その管理者は優秀です。
その代り映えしない毎日や、成長しない会社に見切りをつけて去っていきます。
彼らは、管理者に選ばれるだけあって、そこそこの年齢であり、能力もあるのです。そして、給与ももらっています。本来なら、辞めたくないはずです。
それでも、その道を選ぶに、至ったのです。
チェック3.そもそも、その人は管理者向きなのか
ここでやっと「人」の話ができます。
年商数億のステージの会社では、“判断層で活躍した人”を、そのまま管理者にしているケースが多いのです。
営業ができる。現場を回せる。部下の面倒を見られる。
だから、管理者にしたのです。それは、ありがたい存在です。
しかし、次のステージでは、求められる能力が変わります。
本来の管理者とは、未来を考え、仕組みをつくり、部署を動かす役割です。
そのため、ロジックと構造で会社を見る力が必要になります。
その結果、「判断層では活躍できる」が「管理者層では機能しない」という状態になります。
現場を動かす仕組み、管理者を動かす仕組み、で完成
N社長は、私の数行と言う短いメールで、すぐに理解されました。
「すみません。管理者を動かす仕組みは完全ではありませんでした。また、彼らとの定期ミーティングも、無くなっていました。」
納得されたようでした。
この時、私は、「すごいなぁ」とも思っていました。
“現場が混乱していない”、のです。
これは、作業層・判断層を動かす仕組みは、出来ているということです。
日常業務は、仕組みで回っており、日銭は稼げているのです。
これは大きな前進です。
そして、管理者を動かす仕組みが備われば、ほぼ完成になります。
多くの社長は、逆の順番をしてしまう
大事なのは、順番です。
絶対に、この順番です。管理者を機能させる仕組みが先ということです。
しかし、多くの年商数億の社長は、逆をやってしまっているのです。
まず、「人」に向かっている。
人選。育成。やる気。すると抜け出せなくなります。
管理者を選んでは、機能しない。辞める。また・・・を繰り返すことになります。
そこに仕組みがないのですから、絶対の負け試合になります。
そして、そもそも、「管理者とは何をする人か」が解っていないのです。
だから、人選を間違えています。そして、その本人にも正しく伝えられていません。
実は、社長も管理者も「管理者とは何をする人か」解っていないという状況なのです。
実際、うちのクライアントは、仕組みを整えると皆さん同じことを言われます。
「管理者ではない人を、管理者に選んでいました」
まずは、管理者を機能させること
そんな管理者の姿を、他の社員も見ています。
だから、「管理者になりたい」と思わなくなるのです。
まずは、管理者を機能させる仕組みをつくることです。
それができれば、社長と管理者で、一緒に会社を良くするサイクルを回すことができます。
すると自ずと、若い人の中から、次の管理者のなり手が育ってきます。
それができれば、更に飛躍が出来ます。
N社長、頑張りましょう。
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