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「売れるネーミング」の押さえておくべきポイント

SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

株式会社りぼんコンサルティング

代表取締役 

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

夏の甲子園、第99回全国高校野球選手権大会開幕のシーズンです。

一試合一試合、新しいドラマが生まれることでしょう。この野球というスポーツは非常にシンプルです。ピッチャーがマウンドに立ち、投球することで試合が始まります。「ピッチャー、第1球投げました」の声とともに沸き起こる大歓声、胸の高鳴りと興奮、新しいドラマがはじまるワクワク感・・・。

商品リニューアルの現場も然り、新しい物語の始まり、その第1球が「ネーミング」です。

ネーミングは日本語で「命名」といいます。「いのちの、名」です。ネームこそ商品にとって「命」であり、ネーミングは商品に命を吹き込む作業です。ご存知の通り、ネーミングが爆発ヒットすれば売上は二倍、三倍どころか、かるく「億」超え、、、ということもあります。良し悪しは別とし、最近の事例では「都民ファースト」など政治の世界でもネーミングの意識が高まっていますね。

商品サービスにとって命であり、ひいてはビジネスに大きく影響するネーミングです。しかし、残念ながら指導できる方は、ほとんどいらっしゃらないのが現状です。結果、マンパワーの限られる中小企業においては、

ネーミングへの興味関心が薄い、

やり方がわからない、

やっても上手に活かせない、という三つの傾向がみられます。いかがでしょうか。

このような現状にあって、わたくしはメーカー勤務時代そしてフリーランス時代を含めて20年あまり、商品プロデュースの現場でネーミングを得意としてきました。そして、お客様からも強く求められてきました。先日、ご縁のあったクライアント企業から「半年間のコンサルティング期間は、夢の中でもネーミングを考えていた」という感想をいただきましたが、商品リニューアル手法を仕組み化する上で、社内のだれもが「ネーミング」を当たり前にできるようにするための考え方、やり方を伝授することも、わたくしの使命だと確信しています。コンサルティングでは、いついかなる時もお客様視点を貫くことを前提とし、ネーミングも同様な考え方の基盤の上で作成していきます。そのため、クライアントの皆様と一緒に発想の「体質改善」と「筋力アップ」トレーニングをします。

こうしたやり方は、一般的なコピーライター養成講座で勉強するネーミング作成と全く別次元です。既成講座ではまず、ネーミングを商品戦略の全体像から考える時間がありませんし、一社一社特性も異なるので、実務に即していない場合が多いのではないでしょうか。過去の事例を結果論から検証し、仮想の中で展開するにとどまっているはずです。

現実の生活では、日々使われる言葉、好まれる言葉のテイストが変容していきます。そのような中で、いま目の前にある「生きている」主力商品サービスにネーミングするという生々しさがありますので、鮮度を落とし込むことも大事です。こうした考え方を基盤に、わたくしのネーミングの工程では、商品サービスのような「形あるモノ」にネーミングすることに力点をおくのではなくて、むしろ、その会社にある「無形のモノ」に命を吹き込むことが一番重要だとお伝えしています。

無形のモノ。それは言葉でシンプルにすれば、商品サービスにおける「唯一無二の価値」です。社内リソースとして存在しているものだが、気づいていない。お客様から愛され求められている隠れた魅力、名付けられていないがゆえに「どこかぼんやり」としたものを指します。無形ですから、名付けられていないことがほとんどです。非常に曖昧な表現ですが、そこをあぶり出して商品サービスリニューアルの軸として立ちあがらせます。

これを、わたくしどもは「コアコンセプト」と名付けています。コアコンセプトを軸にして、コンサルティングの方向性シートをクライアントと共に作成していきます。これらの工程は、世界各国の外来語を組み合わせてゆくようなオートメーション作業ではありません。これも一般的な商品名をつける方法とは異なります。

コアコンセプトは「社内にずっと在った」または「埋もれていて発見されるのを待っていた」言葉を活用することが大きな特長です。当然、様々な観点からの調査も分析も必要不可欠です。しかし、奇をてらう言葉にする必要はまったくありません。他社とは圧倒的に違う独自性、お客様が「潜在的にうれしい、ほしいと思っている」そんな言葉の数々を抽出し、コアコンセプトとして名付け、命を吹き込んでいきます。

こうして名前という命が吹き込まれコアコンセプトが誕生します。軸に名前をつけることが、商品リニューアルコンサルティングを通してお連れする「新しいマウンド」での第1球なのです。核となるコンセプトネームがしっかりと立ち上がりビジネスの「軸」として機能することなくして収益増を導くことはできません。

ネーミングとは「爆発ヒットする名前をつける」ということだけが注目されていますが、小さなひとつひとつのアクションの集合体である事業を動かしていく「軸」に、命を吹き込むことこそが、ネーミングの極意です。この工程をしっかりとクリアすることで、実務に使えるネーミング脳ができあがります。社内で爆発ヒットにつながる商品名の産出も夢ではありません。

こうした一連のプログラムは、コピーライターやマーケティング担当者、商品開発者が、断片的な知識と経験で処理し商標登録する作業とはまったく違います。

ネーミング=命名とは経営の「命」。これから始まる新しいドラマのプロローグであり、

ネーミングとは、経営者はじめ関わる人の心をお客様に伝え、

顧客の心に伝わって浸透していく大事なメッセージです。

御社のコアコンセプトには「命」が吹き込まれていますか? そしてお客様に伝え、しっかりと伝わり、しっかりと受け入れられていますでしょうか?

商品リニューアルにおいて、売れるネーミングがあるのでは無く「売れるしくみ」があるだけです。「ネーミング」が「しくみ」としてしっかりと社内に定着させることが要請されています。ヒットを飛ばしたいのであれば、御社独自の価値「コアコンセプト」をあぶり出しお客様に伝わるコアコンセプトネームを名付けること。それが、新しいビジネスマウンドでの第1球です。

社長! ここはひとつ直球でキメてください。

 

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