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組織の課題を正確に把握する方法

  ホスピタリティビジネス 船坂光弘 SPECIAL
船坂光弘 SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社 代表取締役 船坂光弘

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

「船坂さん、組織の課題を把握するにはどうすれば良いですか?」

ある経営者から聞かれた質問です。

組織が大きくなるほど、組織の真の課題は経営者の耳に入りにくくなり、正確に現状把握できない傾向があります。

その大きな要因としては、情報源が幹部からの情報が多くなり、自分と部下の関係性が悪い等の課題をわざわざ経営者に報告する訳がありません。

しかし、当たり前ですが企業は組織の集合体で成り立っており、人間でいうと「体」そのもの。

手、足が正常に動かないと上手に歩くことすらできません。

言わば体の不具合が組織の課題であり、その病気を治さないと健康で、健全な経営はできません。

組織の課題といえば、部署内の上司部下や先輩後輩の関係、情報共有ができていない、役割分担がうまくいっていない、他部署との関係性が悪い等、人間関係による属人的な課題から、企業の体質、仕組み不足など多岐に亘ります。

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その課題を把握するには、経営者とすれば上長へのヒアリング等が手段として考えられますが、先に申し上げた通り、それが正確な情報かと言えば疑問が残ります。

やはり大切なのは、日々現場でお客様と向き合っているスタッフが、今現在、どんなモチベーションで、何が課題だと思っているのかを正確に把握する必要があります。

何故ならば、サービス産業の場合は顧客接点である現場スタッフが最大限のパフォーマンスを発揮できない環境にあることは収益に直結するからです。

その企業の生命線に直結する課題を、部署長に託しているだけでは本来、収益が上がるものも上がらなくなってしまいます。

そこで、私が組織の課題を把握する為に実践しているのは、組織のビジョンづくりです。

組織のメンバーを集め、セッションを実施し想いや組織のあるべき姿を向き合って話し合う「場」を設けます。

そこで「現状の課題について」、「未来の私たちが目指すもの」、「今現在、自分達に足りないもの」をテーブルの上に挙げてもらいます。

それを基に1年後の自分達、自組織のなりたい姿を話し合いによって設定してもらいます。

例えば、あるチームは、

「お互いを思いやる気持ちで優しいチームになる」というビジョンであったり、あるチームは「予算○○万円を達成して、真の喜びを分かち合えるチームになる」であったり・・・。

そのチームの状況によってビジョンは様々です。

私の経験によると、そのビジョンを決めるプロセスでテーブルに乗せられる課題の質によって、売上等の目標達成ができる組織かどうかがすぐに分かります。

まず、課題が人間関係やコミュニケーションに偏る組織は、組織内のストレスによる十分なパフォーマンスを発揮できずに売上が上がらない傾向があります。

例えば、メンバーから挙がってくる課題が、

  • 挨拶が十分でない
  • 職場に笑顔が少ない
  • 明るさ元気がない

このような課題が挙がるチームは要注意です。

そもそも、視点がお客様やライバルではなく、社内のネガティブ要因にあります。

一方で、

  • ライバル店に負けている
  • 売上予算達成できていない
  • お客様にもっと喜んでもらいたい

このような課題が挙がってくるチームは、社内の課題ではなく外に目が向いているので、組織に関する課題が少なく、売上目標に向かって一丸となれる組織です。

この例からも分かるように後者の組織のほうが、目標達成する可能性が高いことは一目瞭然ですよね。

しかし社内の組織による課題が大きいのに、その事を無視して売上目標を達成しろ!だけ号令を掛け続けている組織が多いのも事実です。

製造業であれば、品質を維持してモノを決められた数量製造できていれば、売上は変わらないかもしれませんが、サービス業の場合は、顧客接点を持つ現場スタッフが生産性を握っている為に、組織課題の優先順位が高いことも理解する必要があります。

しかし、そこに真から向き合って課題解決している企業が少なく、少なくとも、その課題解決により売上を大きく伸ばした企業を私は沢山見ています。

売上が上がらないことをマーケットや競合の責任にする前に、もう一度、今の組織の力を限界まで引き出せているか、現場スタッフの意見に耳を傾けているかを問いかけることが重要であり、そこに「伸びしろがある」ことを見逃している企業が多いことを認識していただく必要があると思います。

あなたの会社は、組織の課題を正確に把握し、組織の力を限界まで引き出せていますか?

 

【経営コラム】ホスピタリティで新ビジネスを生み出す視点
船坂光弘

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社代表取締役

船坂光弘

執筆者のWebサイトはこちら http://www.thehospitalityteam.jp/

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