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新規事業の立上げの根底にあるべきもの

  成長支援部づくり 岩井徹朗 SPECIAL
岩井徹朗 SPECIAL

成長支援部づくりコンサルティング

ヒーズ株式会社 代表取締役 岩井徹朗

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。


新規事業の立上げの根底にあるべきもの

先日のクライアントさんとの打合せのテーマは、新規事業の立上げ。5年前に始めた事業も軌道に乗って、一定の成果が上がったこともあり、「次に取り組む事業をどう考えたらよいか」というご相談でした。

「できれば、業界の常識を変えるような仕事をしたい」という高い志をお持ちの経営者さんなので、我々もうんうん唸りながら知恵を絞りました。

中小企業が新規事業を始める場合、「すぐ隣りにある事業から始める方がいい」と言われています。例えば、飲食業をやっているのに、いきなりシステム開発を始めるのはノウハウも知識もないので、失敗する確率が高いという訳です。

特に経営資源の乏しい中小企業にとっては、限られたリソースを有効活用するためにまったく無知の分野ではなく、ある程度知っている分野に進出した方がリスクが小さいのは間違いありません。我々も基本的にはそのようなスタンスで考えます。

しかしながら、最近は少し違ったアプローチも行っています。

飲食業を始めた経営者がなぜシステム開発に興味を持ったのか?その理由がハッキリしている場合は、仮にシステム開発の経験がなくても、上手くいく可能性があります。

ある経営者は繁盛していた弁当屋の事業を売却して、介護事業を始められました。お弁当屋さんはすごく繁盛して、かなり儲かっていたにも関わらず、それを人に任せて、新しい分野に飛び込んだのです。

教科書的な経営戦略からすれば、「なぜ?」「大丈夫なの?」という疑問が残ります。けれども、その経営者は介護事業でも成功を収められました。そして、その方の今の関心は北朝鮮での仕事だそうです。

弁当屋-介護事業-北朝鮮での仕事。これらはパッと見る限り何の関係性もありません。また、今のご時世からして、「なんで北朝鮮なの?」という印象を受けます。

しかし、この経営者の場合、幼い頃に家が貧しくて食べるものに苦労されたこともあり、「飢餓をなくしたい」という強烈な意思があります。

弁当屋の場合は学生向けに大盛り弁当を作って、腹ペコの学生たちの胃袋を満たしました。介護事業では、高齢者のケアを通してお年寄りの食事に気を配りました。そして、国民が飢えに苦しんでいるであろうと思われる北朝鮮に関心を持っておられるのです。

私がこの話を聞いて感じたのは、他人から見て脈略のない分野の仕事であっても、本人の中で、強い意思のもとにしっかりとつながっていれば事業として成功するのではないかということです。

クライアントさんにも、打合せの中でこの事例をお話しました。

どんな新規事業を始めるのか、前回の打合せが終了した時点では、まだ結論は出ていません。けれども、せっかく新たに始めるのであれば、儲かりそうだからやるのではなく、心の底からやりたいからやるという事業が始められるよう、これからも応援していきたいと思います。

 


【総務の革新】成長支援部づくりで業績を伸ばす経営視点
岩井徹朗

成長支援部づくりコンサルティング

ヒーズ株式会社代表取締役

岩井徹朗

執筆者のWebサイトはこちら http://www.basis01.com/

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