新人が「早く戦力になる組織」と「いつまでも戦力にならない組織」の違い

  ホスピタリティビジネス 船坂光弘 SPECIAL
船坂光弘 SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルティング

ザ・ホスピタリティチーム株式会社 代表取締役 船坂光弘

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。


今年も6月に入り、新入社員も入社から2か月が経過する頃です。

私が訪問している企業も、入社して1日~2日オリエンテーションをして、すぐに現場に配属という企業もあれば、各部署を期間を区切って廻り、会社全体の仕事を把握した上で本配属になるといった企業もあります。

それらは、会社の規模や方針によって色々あるとは思いますが、私が問題を感じているのは配属後のことです。

配属後に、まずはOJTと称して現場に送り込まれ、先輩に指導を受けながら業務を習得していくといった企業が圧倒的に多いのですが、その指導の仕方にいくつか課題があります。

まずひとつ目が、そもそも現場のマネージャーが部下の育て方を教わっていない、もしくは、現場での指導方法の方針ややり方が体系化されていないという点です。

私のホテルマン時代の経験を振り返っても、管理職研修としての計数の見方、勤怠の管理の仕方、一般的なリーダーシップ研修のようなものはありましたが、具体的に現場でどうやって新人を育成をするやり方や会社の方針を聞いたことはありませんでした。

実際に、今現在も様々な企業にお邪魔しても、そのような現場での部下指導に関するやり方や方針が無い企業が殆どであるのが実情です。

今まではそのような教育が体系化されていないにも関わらず、その新人が「自社に合う、合わない」もしくは、「能力がある、ない」、「順応性がある、ない」といった新人側の資質、能力の無さで片づけてきました。

従って辞めてしまったら、次の人を採用すれば良いという安易な考え方であり、しまいには、自分達の教え方が至らない点を認めるばかりか「今度は人事課でもっといい人を採用してください。」と訳の分からないリクエストをする始末。

しかし、これからの採用難の時代ではそんな訳にはいきません。

一度辞められたら、補充は無いものと考えるくらいの覚悟を持って、新人を育てるという意識が必要です。

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ふたつ目が「場当たり的で計画性がない」という点です。

配属されたら教育担当を決め、シフトを合わせるなどして、できる限り一緒に業務をしながら仕事を習得していくというスタイルですが、多くの場合大切なことが抜けています。

それは新人が「いつまでに、どうなっているか」ということが明確になっていないという点です。

ただ、何となく先輩について仕事を覚えさせているだけで、計画性も、ゴールも明確になれていないということです。

従って、付いた先輩によっても、新人の資質によっても大きく成長に違いが生まれてしまっているのが現状です。

例え、教える側にそのイメージがあったとしても、新人がそれを把握、理解していなければ意味がありません。

両者にとって見える化が必要です。

そして、3つ目が「進捗確認ができていない」という点です。

マネージャーや教育している先輩も、現場でのプレーヤーとしての業務比率が高いという理由も否めませんが、新人が計画に対してどこまで育っているかという定点チェックやフィードバックが不十分というのが現状です。

従って、新人も、今の自分の成長速度が上司や会社からの期待と合っているのかどうか、何ができるようになっていて、何がまだ不十分なのかのフィードバックも無いので手探りな状態で日々過ごしているというのが現状です。

これでは、新人に幾らやる気があっても成長速度は鈍化してしまいます。

しまいには、上司、先輩が忙しく放置され、居場所が悪くなりすぐに退職してしまうという悪循環の職場も沢山あるのも現状です。

つまり、これからの時代は採用難であるが故に、入ってくれた「新人を早く育て、戦力化する」という業務が最優先であるという認識を強く持つ必要があります。

それには、まずは、マネージャークラスに「部下の教え方を教える」こと、

場当たり的ではなく「いつまでにここまでできるようになる」

といった明確なゴールを設定し、それを教育担当と新人が共有し、そこに向かって、計画性を持つこと。

そして、こまめな進捗確認、定点チェック、フィードバックで「できている点、できていない点」を明確にして、効率的で効果的な指導をすること。

この3つが大切です。

これらの部下教育、OJT実践方法のニーズはサービス業を中心に、弊社にもリクエストが急増している事案です。

もう「見て学べ」は通用しません。マネージャーも一流プレーヤーとしての評価で昇格している人が多く、人を育てるという点では、教育が不十分さが目立ちます。

これからは人を育てて勝ち抜く戦略が重要な時代です。

あなたの会社では、新人の早期戦力化の為の施策、十分練られていますか?

 


【経営コラム】ホスピタリティで新ビジネスを生み出す視点
船坂光弘

ホスピタリティビジネスコンサルティング

ザ・ホスピタリティチーム株式会社代表取締役

船坂光弘

執筆者のWebサイトはこちら http://www.thehospitalityteam.jp/

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