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目の前の貴重な技術に気づかない企業の特徴

  商品開発 四谷剛毅 SPECIAL
四谷剛毅 SPECIAL

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン 代表取締役 四谷剛毅

商品開発コンサルタント。特に開発部門を持たずに売れる商品開発を実現する、独自の「デベロップレス」体制づくりに定評。いま全国の中小メーカー企業の業績躍進の新手法として、多くの企業から指導依頼が集まる注目のコンサルタント。

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技術展示会真っ盛りの秋です。連日、大きな展示会が開催され、多くのビジネスマンが参加しています。ところが、折角展示会に訪れても、目の前に展示してある貴重な技術の存在に気づかずにいる企業が多いのも、また、事実です。

たまたま展示会の多い季節なので引き合いにしましたが、展示会に限らず、様々なメディアでの報道や、企業からの売り込み、社員からの報告などで目にする技術に対して、経営者が、その可能性に気づかずに、みすみすチャンスを逃していることが非常に多くあります。今日は、このことについて書いてみたいと思います。

考えてみて下さい。貴重な技術が経営者の目の前にあるのです。それにも関わらず、なぜ、気づけないのでしょうか?

実は、この貴重な技術に気づけない企業には、大きく二つのケースがあります。

まず、一つ目です。それは、「無意識に否定している」ケースです。

これは、その技術が、一見すると、自社の事業に対して悪影響を及ぼすように感じる場合によく起こります。このケースを分かり易くするために、少し極端な例として破壊的技術の例を使って説明します。

これまでの常識、力関係、仕組み、構造を一変させる破壊的技術というものがあります。例えば、インターネット。インターネットは、メディアや広告、あるいは小売りといった世界を一変させました。さらに、今、金融に製造業と、様々な業界を一変させようとしています。また、古くは、蒸気機関。蒸気機関の発明は、産業革命を引き起こし、それまでの社会システム、産業構造を一変させ、一気に工業化を推し進めました。これもまた破壊的技術でした。

問題は、これらの技術が登場してきたときに、その技術の力に気づけたかどうかです。インターネットの技術が登場してきたときに、その破壊力と可能性に気づけたかどうか?

気づけなかった企業の特徴は、経営者が、インターネットの技術を最初に知った時に、「そんな技術は、自社には関係ない」「いったい何に使えるのだ」「なにやら胡散臭い、危険だ」という反応をした企業です。

それまでの知識や常識、秩序、仕組みからは、理解できない、そういった技術が出てきたときに、無意識に否定してしまうのです。理由は、単純です。「よくわからないから」 これでは、その技術の可能性に気づくことはできません。

破壊的技術という、少し極端な例を出しましたが、ここまで極端な例では無くても、一見、理解できない技術というのは、そこら中にあります。「理解できないものは否定する」 無意識にやってしまうところが怖いところです。経営者がこれをやってしまう。これが、貴重な技術に気づけない、一つ目の企業の特徴です。

二つ目は、「可能性にまで考えを広げない」ケースです。

これは、経営者が、技術の表面的な部分を理解しただけで、わかった気になって満足してしまう場合に起こります。

昔、貴重な体験をしたことがあります。それは、今から20年以上も前に、Emailの便利を年上の人に懸命に説明したときのことです。一通り説明した後にその人から返ってきた言葉は、「私書箱みたいなものだ」でした。

今では信じられないような話ですが、当時は、世の中の理解はこの程度のものでした。そして、この瞬間、この人の中では、Emailという技術の可能性は、私書箱以下に下げられてしまったのです。これでは、技術の活用などできるはずもありません。ちなみにその人は、技術開発を業とされていた人です。そのレベルの人でも、既成概念に合わない技術は、表面的にしか理解できないのです。

この例のように、経営者が、表面的にしか技術を理解しようとしなかったり、狭く凝り固まった、従来の概念の枠の中で理解しようとしてしまう。これが、貴重な技術に気づけない、二つ目の企業の特徴です。

可能性を否定せず、表面的な部分だけで理解してしまおうとせず、中身にまで掘り下げて理解し、その可能性について創造性を働かせること。これを日々、訓練していくことが重要です。そうすることで、他よりも早く技術の潜在力を見抜き、自社に取り込み、先手を打つことができるようになります。

鉄砲の潜在力に誰よりも早く気付き、また、その特徴をよく理解して鉄砲隊を編成し、武田の騎馬隊を撃退した織田信長のように。あるいは、仮想通貨が出現してきたときに、否定するのではなく、その根底にある技術の潜在力に気づき、いち早く技術を取り込み始めた企業のように。

技術は道具。利用するもの。技術の潜在力を見抜き、自社に取り込み、いち早く利用して先手を打つこと。

使い方が定まっていない道具を利用するには、知恵が求められます。知恵を使って道具を使いこなすこと。そのためには、道具を理解し、その潜在力を見抜くこと。

これからの時代、技術を知らずに経営はできません

「良くわからない」とか、「ああ、あれと同じような技術だな」と片づけず、技術を深く理解する覚悟を決めることです。

今、目の前に、貴重な技術が転がっていませんか?

もしかして、それを見逃そうとしていはいませんか?

 

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四谷剛毅

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン代表取締役

四谷剛毅

執筆者のWebサイトはこちら http://stecplan.com/

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