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新規開発に成功できるかどうかは、社長を見ればわかります。

SPECIAL

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン

代表取締役 

商品開発コンサルタント。特に開発部門を持たずに売れる商品開発を実現する、独自の「デベロップレス」体制づくりに定評。いま全国の中小メーカー企業の業績躍進の新手法として、多くの企業から指導依頼が集まる注目のコンサルタント。

先日、新規のご相談で、ある会社をご訪問したときのことです。

最初に、ご依頼になった社長がパンフレットを使って会社の概要説明をしてくれました。パンフレットの写真を示しながら現在の主力製品の説明をしてくれたのですが・・・。そこに示されていた製品群は、目をそむけたくなるほどの絶滅危惧製品ばかりでした。

「これは、一刻の猶予もならない」見た瞬間にそう直感しました。

ところが、その社長から出てきたのは、驚くべき言葉でした。「新しい取り組みとなると、社内調整にまだ時間が・・・」

実は、この社長とは、ちょうど一年前に出会い、「開発に取り組むことを決めました。早速、社内調整します。」とおっしゃっていた方です。その一年後の言葉が上のセリフです。

聞けば、「取締役会でなかなか承認が得られない」ということです。

みなさんは、これを聞いて、どう思われますか?

実は、これは珍しいことではありません。新規開発に取り組むことができず、既存製品とともに、停滞から衰退に向かった多くの企業がこのパターンをたどっています。

衰退企業も「このままではいけない」と頭では思っています。思っているのですが、上記のようなパターンで社内調整に時間をかけてしまい、ズルズルと動き出せずに、ついには手遅れになってしまっています。

なぜ、こんなパターンをとってしまうのでしょうか?

そこにあるのは、社長としての「覚悟の無さ」です。

覚悟が無い、すなわち、批判を承知でやる意識ができていないので、取締役会などで、様々な批判や否定、不安などの意見が出てくると、つい心が揺らいで他人の意見に流されてしまいます。

誤解しないで欲しいのですが、取締役会や他人の意見を聞くことがいけないと言っているのではありません。意見を聞くのは大切なことです。大切ですが、聞いた上で最後は社長の判断です。決してただ流されてはいけません。

ところが、自身の判断に覚悟が無いと、つい、他人の意見に流されてしまいます。

そして、ここからが極めて重要なことですが、未来への一手・新規取り組みというのは、否定しようと思えば、いとも簡単に否定できてしまうということです。

理由は、未来への一手・新規取り組みというのは、これまで通りやこれまでの延長線と比べて「不確実性が高い」(少なくともそう思える)ためです。不確実性が高いと思えるのですから、それだけ、批判や否定、不安の意見を出しやすいですし、実際に必ず出てきます。そして、社長がそういった否定意見に流されるということは、そういった社長がいる会社では、「永久に未来への一手・新規取り組みはできない」という結果になります。未来への一手が大胆であればあるほど、この傾向は強まります。

よく、ワンマン社長のもとで急成長した企業が、複数の取締役による合議制に移った途端、それまでの大胆な手が全く打てなくなり、停滞、衰退する例を目にしますが、これも、多くの場合は、上記のことが原因にあります。多数決では、本質的に否定しやすいことは、否決されてしまうのです。合議制によって傾いた会社を立て直すため、伝説のワンマン経営者が再登場して再建にあたるということが頻発しているのは、皆さんがご承知のとおりです。

トップの暴走を止める役割を持つ取締役会も、こと未来への一手となると「暴走を止めるつもりが、会社の未来の可能性をつぶしてしまった」ということが本質的に極めて起こりやすいのです。

批判や否定、不安を撥ね退け、未来に向かって現状を打破するためには、ワンマン経営者のように、「こっちにいくんだ!」「これをやるんだ!」という、強力なリーダーシップが不可欠です。

そして、そこに必要なのは、批判や否定、不安を撥ね退けてでもやるという「社長の覚悟」です。会社の未来に責任を持ち、未来を信じ、自分を信じ、失敗をも覚悟して、突き進めるトップの覚悟です。

会社の未来を背負ったトップとしての覚悟を示せば、本来だれもそれを否定することはできないはずですし、実際にできません。それにも関わらず、批判や否定、不安が出てくるということは、まだ、トップに覚悟が足らないということです。

仮に、トップに覚悟が無い、このような状態で、未来に向けて開発に取り組み始めたらどうなるでしょうか?

答えは、明白で、途中で関係者が批判や否定、不安にさらされ、開発がとん挫してしまいます。

そのため、当社では、トップに覚悟が無い会社からのご依頼はお断りするようにしています。結局、失敗し、関係者全員が不幸になるからです。

冒頭の企業には、トップの覚悟を問いただしています。一刻の猶予もない状況ですので、直ちにトップの腹が座ることを祈っていますが、こればかりは、祈るより他にできることはありません。

御社には、会社の未来に責任を持ち、未来を信じ、自分を信じ、失敗をも覚悟して、突き進めるトップの覚悟がありますか?

 

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