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商品リニューアルで「天下無双」になる方法

SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

りぼんコンサルティング

代表 

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

新しい菓子店を開いて数ヶ月あまり、テストマーケティング中のオーナーが相談に来られました。オーナーは、ひとつの看板商品を作りましたが、まだまだ満足できない。自分の頭脳や舌に残る最高の、“あの味”を表現したい、ということで、お店に出しながらも満足できていません。相談の核は「商品やサービスをブラッシュアップし磨き上げるのが先か、集客が先なのか葛藤してわからなくなっている」ということです。

そもそも集客がうまくいかない大きな要因は、近隣スーパーの撤退で、大駐車場スペースがなくなってから客の流れが変わった分析されています。思うように集客がうまくいかないが、さまざまな媒体を活用して集客できたとしてまだまだ商品やサービスが未熟で、来てくださったお客様を失望させてしまうかもしれない。正直、リピートしてもらえない状況だけでなく、ネガティブな口コミが広がることが怖い、と話します。

会社の事情はそれぞれ異なります。さまざまな条件が絡み合っています。その上でお伝えしたいことは、時代の大きな変わり目には、昨日と今日では空気感が変わります。完璧を目指して行くことも、お客様に伝えて伝わって、来ていただける動線づくりも「同時にやる」意識でいかなければ、どんどん時代とのギャップが生まれます。これをリスクと考えるか、リスクを逆手にとって自社の考える本質まで究めるのか。それもまた社長の哲学次第です。

リスクだと考えるのであれば、「変わること」を決断します。会社の屋台骨となる商品サービスの「核」を定めます。定めた上で、自社内に構造=仕組みをつくり展開します。仕組みを回しながら、お客様に伝えます。お客まさに来ていただき、生の声を聞きます。お客様が喜んでいるところを伸ばし、嫌なことを取り除きます。商品やサービスをリニューアルし、市場に出し、何度もお客様の生声を聞く、時代の空気感を配合していきます。

今、仕組みをつくって上手に展開しているのが、街の「スーパーマーケット」です。先日発売された食の雑誌「dancyu」9月号が注目されています。テーマは「すごいぞ! スーパーマーケット」。東京・麻布十番の「ナニワヤ」会長の服部さんが、いつもの売り場に立って、いつもの白衣、いつもの笑顔で表紙を飾っています。手には会長オススメのあの商品、日本唯一の非加熱牛乳「想いやり生乳」と農家のコシヒカリ。吹き出し「愛情込めて選んでます!」といい笑顔が印象的です。

そしてページをひらくとdancyuアンケートでプロの支持率王座の「スーパーオオゼキ」 (世田谷区下北沢)が8ページに渡って特集されています。オオゼキのウリは「つねに生活者目線」です。売り場が担当者に委ねられていて、その場でお客様の声を吸い上げ、改善し、実践する雰囲気が仕組み化されています。即断即決で、お客様の心を待たせないよう、日々仕組みが展開されています。その日、その時のお客様の反応によって、どんどん売り場が変わっていくライブ感の中で、わたしたち生活者は買い物をする楽しさ、サプライズを体験しています。

ますますネット社会が進化し、ひとびとの暮らしと密着していく中で、人はわざわざ出かけていく意味を無意識に探し始めます。「あの人に会えるから」「あそこに行かなければ手に入らないから」「あそこでしか食べることができない、見ることができないから」が買い物に出る必然性となります。唯一無二の売り場体験を欲求します。

カフェであろうと、本屋であろうと、デパートであろうと、花屋であろうと、サロンであろうと同じです。ひとりの生活者=ひとりの人間にとっては、病院も、図書館も、役所も、学校も、そこで出会う場は唯一無二であり、一期一会であり、横並びです。どれが「特別」ということはありません。自分たちは〇〇だからと決め込んでいるのは、作り手・送り手側で、勝手に構えています。

かつてお茶の間にはテレビがあって、家族みんなで観ていました。その最後の風景が、この東京五輪2020だと感じています。朝起きれば、テレビのスイッチを入れて、ニュースを見、新聞を読む風景がありました。今は、家族の一人一人が、バラバラに起きて、それぞれがスマートフォンやタブレットを確認します。スマートフォンで視聴し、ニュースサイトをチェックして天気予報を確認します。

お茶の間がスマートフォンに取って代わった今、テレビの中にあった「娯楽」が消えようとしている中、わたしたちはリアルの場にそれを発見した時、喜びを感じるようになりました。ゆえに、スーパーマーケットが熱い。想いのあるスーパーマーケットが話題になり、シェアされ、人気を集めているのです。コロナ禍であっても、ぐんぐん伸びているのです。

人間に向かって商売をしている限り、わたしたちは人間の喜怒哀楽を研究しなければなりません。古い価値観でガチガチの商品サービスをリニューアルしなければなりません。それは、トップの頭の中をリニューアルすることに他なりません。

この世の中は、狡くて酷で汚れていますか? それとも優しくて温かくてキレイですか?どちらの世界が好きですか? どちらの世界が楽しいでしょうか? 今から行ってみたいのはどちらの世界? 社長が頭の中で思い描く世界が、そのまま現実になって、お客様の心に伝わります。

“いい会社とか悪い会社とかはない。あるのは、いい社長と悪い社長である。”経営コンサルタントの故・一倉定先生の言葉です(「一倉定の経営心得」日本経営合理化協会出版局)。どんな状況も、社長の心、意識、哲学が今一度問われています。

冒頭の質問に戻ります。社長が追究する商品サービスの本質とは何でしょうか。それは、今を生きるお客様の欲求を満たすものでしょうか? 今を生きるお客様が求めているものとは何でしょうか? 究極の商品サービスを置いておくだけで、お客様は来てくれるのでしょうか? その検証の仕組みは構築されていますか?

社長が描く夢、願望、哲学、そしてロマンを、わたくしは強く激しく応援します。そして伴走します。わたくしがお伝えしたいのは、その道に、今を生きる目の前のお客様を巻き込んで、ともに喜びと楽しさにあふれる第三の道をつくっていきましょう、という提案です。お客様を蚊帳の外に出してはなりません。もったいないことです。

社長、商売がエンターテイメント化しお客様が新しい喜びを見つけはじめています。お客様にもっと語りかけてください。もっともっと熱く力強く伝えていきましょう。お客様といっしょに、お客様とともに体験する喜びの世界を創ってゆきましょう。

 

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