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社内資源を「財」に変えるたった1つの原理原則

SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

株式会社りぼんコンサルティング

代表取締役 

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

「きのう、商品開発のミーティングで、〇〇君がついに発言してきました。リニューアルのアイデアを提案してきました」と、弾む声で報告してくれたS社長。その数ヶ月前には「〇〇は、うっかりミス連発で、取引先に迷惑をかけたので、私も抑えられなくてとうとう・・・」、感情的になってしまったということで、悩まれていたのです。発足したばかりの商品開発チームですが、着実に仕組みが回り始めています。

社員が変わったのではなく、社長が変わったから、社員が、社内が変化しているのです。「いい会社とか悪い会社とかはない。あるのは、いい社長と悪い社長である。」というのは、経営コンサルタントの一倉定氏(1918-1999)の言葉です。中小企業においては、会社は社長であり、社長は会社そのものです。

わたくしどもは、コンサルティング事業を立ち上げてちょうど5年を迎えました。わずか5年ではありますが、基盤にはこれまでの実務30年の現場があります。あらためてこの30年をフィードバックすれば、いい社長とは「素直社長」、悪い社長とは「卑劣社長」という言葉に置き換えることができます。

では、誰に対して何に対して「素直」であり「卑劣」なのでしょうか。1分間だけ考えてみてください。

何に対して素直であり卑劣なのか。それは「敵」に対してです。では「敵」とは、誰のことでしょう?  「競合他社」でしょうか? ライバル会社でしょうか? 外部環境それとも社内環境でしょうか?

どれも違います。

敵とは自分です。敵とは「社長自身」のことです。最大の敵は、自分なのです。結果を出す社長、儲けて成長し続ける社長、自社の新しい可能性を拓きつづける社長、成し遂げる社長、組織を変える社長、人を動かす社長、商品や企業のファンが増えていく社長たちはあまねく、自分に「素直」であった。自分というもう一人の敵と戦って、勝った。自分に卑劣ではなかった。この気づきは実務30年で出会った社長たちの直伝です。真理です。

わたくしどもは、新発想をもって、既存品から今までにない商品サービスを生み出してゆく仕組みづくりをご指導しています。経営者であれば、大きく儲け、自社を次のステージに飛躍させたいと切望します。「今のままではダメだ」「今の延長線上に次のステージはない」と危機感を持ち、第三者のプロにオファーします。

新しいことをはじめようとするとき一般的にはSWOT分析などで自社の課題を見える化することが多いものです。こうした研修ツールは楽しい時間を過ごすためのボードゲームにすぎません。そこには、痛みも恐怖も不安も伴いません。最大の敵に気がつくためには、実務をスタートさせることからしか得られません。そのためにわたくしどもがビジネスの現場にゆくのです。

わたくしどもの言葉を通して、社長ご自身が、自社の「痛いところ」に向かい合うことになります。第三者視点ですので、自社が自分が気がつかない「盲点」であったりします。弱さ、狡さ、醜さ、怠惰、恐れ、不安に対峙せざるを得ません。

「新しい事業に何の意味があるのか」ともう1人の自分が囁きます。敵が現れる瞬間です。見えてくるのは、盲点ばかりではありません。陰陽は一体です。ここからが本筋です。素直な社長は、現れた醜い「敵」、自分自身を認めます。卑劣な社長は逃げます。平たく言えば「やるか、やらないか。」で逃げるのです。卑劣社長は「リスクがある」とか「まわりが悪い」と言って逃げ、真の自分を裏切ります。

どんな素晴らしいマーケティングでビジネスを自動化したとしても、どんなに素晴らしい設備を入れたとしても、素晴らしいAIを活用したとしても、そして優秀な人材を揃えたとしても、逃げたら終わりです。変わるチャンスを逃して、同じステージをぐるぐると回るばかりです。その間に、外部環境がまるっきり変化し、自社が沈みます。

素直社長は次にやるべきことが見え始めます。仕組み化と、仕組みを動かす感覚を体得するのです。自分の弱さと、自社の不得手や欠陥も素直に公表し、そこをバネに土台をつくります。だから強いのです。「失敗」や「弱点」や「盲点」を知識化することができます。遂には失敗が「成功」に反転するのです。

卑怯な社長は行動しません。失敗することで自分が傷つきたくないからです。自分が大事なのです。大事にしすぎて自分を捨てることができないのです。すなわち、お客様を無視しているのです。自分可愛いで、卑怯なのです。そしてこの卑劣な精神を、人間は、お客様は敏感に見透かします。だから売れない。だからファンが増えないのです。

中小企業において今、複雑化する時代環境を背景に、一層の淘汰がはじまっています。「何のためにやっているのか」を問うとき、やめる、という選択肢があります。自分の人生を考えれば、苦労をすることはないよね、という考え方です。

しかし、だれかの人生を変えるような商品サービスをつくりたい、だれかの心にのこり、次の世代へ受け継がれるバトンのような商品サービスをつくりたい。「あなたの会社があったから、商品と出合ったから人生が豊かになった」「助かった」「ありがとう」と言われるような企業でありたいと思う。

だれかの人生に、影響を与えるような商品サービスをつくってゆきたい。そして、ほんとうにそういう企業になりたいと思う。これ以上、尊い存在意義があるでしょうか。誰かの人生を動かしてしまう商品サービスをつくること、普及させること。そして利益が循環することは、素晴らしいことです。何ものにも代えがたい喜びがあります。

お客様が豊かになって、会社が豊かになって、地域や社会、この世界が豊かになる。そんな商品サービスにリニューアルしてゆく、その意義と価値は筆舌に尽くしがたいものです。

商品サービスは、企業の「行動」です。

商品サービスは、企業の「表現」です。

商品サービスは、企業の魂、スピリット。

そして既存品をリニューアルするとは、単に新商品をつくるというだけでなく、お客様にとっての「心・商品」そして「神・商品」に生き返らせることなのです。

モノ、すなわち商品は、やがてカタチが消えてなくなるものです。しかし、無くなったあとも、お客様の記憶や思い出になって、受け継がれてゆきます。創っているものは、目に見えるものばかりではありません。わたしたちは、実に目には見えないものを創っているのです。リニューアルして甦らせているのです。

自分を大事にしすぎていませんか? 自分を傷つける恐怖心と不安で、できない理由をつくっていませんか? 言い訳をしていませんか? 自分が傷つくのが怖いなら、怖いままでいい。ダメなら、ダメからでいい。そこをグッと押し出すから、おもしろくなるのです。

道なき道に、自分を打ち出してゆきましょう。不安も恐怖もそのまま素直に出して、打ち込んでゆきましょう。やってみること、取り組んでみる、この一歩です。ただし、継続するためには仕組みをつくることが肝要です。ひとっ飛びの成長はありません。最強にして最大の敵である、自分。己と戦う怪物になりましょう。時勢をも味方につける怪物になりましょう!

春はすぐそこまで来ています。

 

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