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第5話 社長、「こうすれば、こうなる」と戦略説明してください

  プラチナ社員づくり 園田信二 SPECIAL
園田信二 SPECIAL

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング 代表取締役 園田信二

労使交渉1千回以上の実績から、社長と社員の夢を一体化する仕組みを体系化、「プラチナ社員づくり」コンサルティングを行う注目のコンサルタント。ブラック社員をつくらず、社長の夢に共感して一緒に働いてくれる社員を独自の対話方式で生み出す仕組みづくりは、人手を多く活用する企業から熱い支持が集まる。

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「ソノダさん、社員に経営状況を説明したんですが、会社の窮状を察して仕事してくれる社員は、ほんの一握りなんですよ・・・」

ー顧問先の社員50名ほどの社長の言葉です。経営説明会を開催したのに社員は上の空。居眠りする者もちらほら・・。社長の想いが社員に伝わらない”やるせなさ”には同情できます。

しかし、どれほど真面目に説明しても、社員が居眠りをしてしまえば、それで一巻の終わり。居眠りをさせてしまうのは、社長の説明の仕方では”つまらない”、”ワクワクしない”から・・これに尽きます。

一方、社員が自律的に課題解決に取り組む会社ほど、戦略を言葉にして伝える時に、社員が”ワクワク感”や”納得感”を得られるよう徹底的な工夫をしているということも忘れてはなりません。

例えば、皆さんが航空会社の社員だとします。経営戦略説明会において、社長から次のような説明を受けたら、どのように受け止めるでしょうか?

(社長説明)
 来年度の経営戦略のポイントは次の7点です。これらは全て重要ですので、よく理解して業務に邁進してください。

  1. 売上増を図ります。
  2. コスト削減を図ります。
  3. チームワークを発揮します。
  4. 収益性を改善します。
  5. 業務プロセスを革新します。
  6. 顧客に安価な運賃を提供します。
  7. 航空機の稼働率を向上させます。 

    以上

さすがに、ここまで簡略化した説明はしないと思いますが、個別の戦略が断片的に語られているため、「チームワークを発揮したからって、どうなるって言うんだい?」「結局のところ、収益性改善のために何をすればいいのさ?」こんな声が会議室の外から聞こえてきそうです。

せっかく苦労して説明会を開催したのに、「戦略をただ並べただけで、現場軽視のような気がする・・・」「もっと他にやるべきことがあるはず・・・」と、逆に社員の反感や不信感を買うという実例も少なくないのです。

更に悪いことに、ブラック社員は、こうした社員の反感や不信感に敏感に反応し、その感情を利用しようとします。つまり、ブラック社員自身の目的に合致する戦略のみをクローズアップし、それを悪用するのです。例えば、「チームワークの発揮」を「根拠の無い労働強化」、「プライベートの侵害」等の言葉に変換仕直し、周囲の社員に対し流布宣伝し、職場風紀を乱したりするのです。

「鷹の目、トンボの目、蟻の目」という言葉はご存知だと思います。物事を多用な視座から捉え、理性的、合理的な判断を下すことの重要性を説いているのですが、大方の社員は、こうした捉え方ができるほど成熟している訳ではありません。ブラック社員に一方的に職場への情報戦を仕掛けられたら、社員は簡単に陥落して、反会社、反社長派となってしまうことでしょう。

それでは、先の説明に工夫を加えてみたらどうでしょう。

(社長説明〜工夫あり)

  1. チームワークを発揮することで→業務プロセスを革新する。
  2. 業務プロセスを革新することで→航空機の稼働率を向上させ→追加の航空機を買わない。
  3. 追加の航空機を買わないことで→コストを削減する。
  4. コストを削減することで→安価な運賃を顧客に提供する。
  5. 安価な運賃を顧客に提供することで→競合他社から顧客を奪う。
  6. 顧客を奪うことで→売り上げ増を実現する。
  7. コスト削減と売り上げ増を実現することで→収益性を改善する。

    以上

いかがですか?

戦略を断片的に説明するのではなく、因果関係や時系列に配慮しながら、「こうすれば、こうなる」、「こうしたいから、こうする。」と表現することによって、個々の戦略が一つの鎖のように繋がって、社長の想いが、わかりやすくなります。

「チームワークを発揮すれば、巡り巡って、顧客に安価な運賃を提供できるのか!・・・」「私たちも努力するけど、社長もちゃんと考えているんだね・・・」こんな反応が返ってきたら、説明会は大成功と言えるでしょう。ブラック社員の誘惑に対しても「それは筋違いじゃないか」と反論できるようになります。

「ソノダさん、私は工夫は苦手で・・・」そんな社長の言葉が聞こえてきそうですが、どうぞご安心してください。戦略を言葉にするための仕組みは既に用意されており、既存の戦略をそれに当てはめて、まとめ直すだけでいいのです。

加えて、社員説明会等において、社員の感情にまで訴えて、社長の想いに”ワクワク感”や”納得感”を持ってもらうための仕組みも用意されています。

これらを相互補完的に活用することで、平凡な社員が経営状況を腹に落とし込み、自律的な課題解決ができるプラチナ社員へ成長する仕組みにも、つなげることができるようになっています。

あなたの会社の戦略説明は、プラチナ社員の成長に繋がっていますか?

ブラック社員の増長を招いていませんか?

【労使交渉1千回以上】プラチナ社員を増やして業績を伸ばす視点
園田信二

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング代表取締役

園田信二

執筆者のWebサイトはこちら http://sonocon.jp

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