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元気でバリバリだった社長も、〇〇をしないことで老け込みます。その負のサイクルを生む根本原因とは?

SPECIAL

年商10億事業構築コンサルタント

株式会社ワイズサービス・コンサルティング

代表取締役 

指導暦18年、これまでに200社以上の実務コンサルティング実績を持つ経営コンサルタント。「10億円事業構築」に強みを持ち、直近5年では、導入後数年で年商数億が10億越えをした企業は20社以上と驚くべき成果を出している。

「先生、私は疲れました。」
中核市のホテルラウンジ、演奏のピアノが遠くに聞えます。
私の出張に合わせての面談とさせていただきました。

建築業M社は、4期連続で8億前後の年商です。
「矢田先生、経営とはこんなに疲れるものなのですね。ここ何年も気分が晴れた日は一日もありません。」

言葉の通りM社長の顔には、疲れが宿っています。
演奏はいつの間にか終わっています。


ビジネスを立ち上げる、事業を変革する時には、手をつける順番を考える必要があります。それを間違えると、思っていたよりも多くの資源を消費することになります。いつまでも展開の段階に移行できません。年商2、3億での長い停滞がはじまります。

自社のビジネスの『核』は何なのかを、忘れてはいけません。
その商品・サービスが、どんな課題を解決するのか、その人がどんな効用を必要としているのか、それを徹底的に押さえる必要があります。
その「核」が押さえられていない状態での、その他多くの「付帯」は、何も意味をなしません。
サービスの内訳は、核サービスと付帯サービスになります。

・東京駅地下街の中華屋
その店は、毎日夕方6時には満席です。ハイボールは400円、客単価は3千数百円。料理にはオリジナリティが有り、どれもがおいしいです。
しかし、接客は「最低」です。全員が不愛想です。オーダーの途中でも、来店者の応対をします。日本人にも見えますが、そうでないようにも思えます。近年経験したことが無い酷さです。

この中華屋にとっての核は、この店舗のパッケージです。
その立地に対するこのコンセプト(ターゲット、単価、メニュー)が良いのです。
この核が当たっているからこそ、繁盛します。当たっているから、接客態度という付帯サービスは、重要にならないのです。
逆に、この核が当たっていなければ、いくら接客態度を良くしても無駄になります。

この核が見つからないうちは、付帯に力を入れてはいけません。付帯の構築にも手を付けてはいけません。

・そのシステムが、そのユーザーの持つ課題を解決する。だから、付帯を考えることができます。支払い方法を充実させる、色を自分たちで変更できるようにする。

・そのサービスが、法人企業の面倒な業務を、大幅に削減する。そのサービスの確立が済み、展開段階に進む。そのタイミングで、コールセンター業務の外注化を検討できます。また、業務の自動化のためにシステムを組むことを考えます。

核がしっかり押さえられている上での、付帯となります。
いまは「核」をしっかり押さえることです。
ターゲット顧客に本当に喜ばれる、本当に必要とされるサービスを見つけること、そして、その構築に邁進するのです。

それが出来ないうちに、付帯をあれこれ考える必要はありません。
核が出来上がらないうちに付帯に手を付けたために、多くの企業が停滞に陥っています。多くのベンチャーが、中途半端な段階で失速しています。

  • その段階で、接客の精度をあげても無駄です。
  • その段階で、社員教育は必要ありません。
  • その段階で、そんな大層なシステムに金をつぎ込むのですか。どうせすぐに変更になります。
  • その段階で、自動化を考えるのですか。まだ、アナログで対応する段階です。パートを増やしましょう。

付帯を考えるのが、早すぎるのです。システムも自動化も早すぎます。
いまは、ビジネスの核を見つけること、核を構築することに注力してください。
企画書段階で顧客に意見を求めます。プロトタイプをごく少数の人に使ってもらいます。パートを数名増やし、手入力で業務を回します。それを使う顧客の様子を観察します。そこにべったり張り付いて課題を発見し改良する、そのサイクルを高速で回すのです。

多くの会社が「付帯」に気を取られ集中力を失っています。
多くのベンチャーが、「付帯」に資源を分散し、推進力を失います。
多くの社長が、早い段階で、社員を入れてしまっています。社員に任せて、距離を置き過ぎています。

いろいろやり過ぎ、いろいろ考え過ぎが、事業の成長の最大の阻害要因となります。核となるサービスだけで、そのビジネスが成り立つこと。核だけで年商10億になる可能性があること。


複雑化が、一番高くつきます。複雑化が、スピードを覿面に遅らせます。
何に高くつくのか?何のスピードを遅らせるのか?
それは、『社長』のです。

複雑化すると、社長の意識の分散が始まります。
その時、社長の頭のなかは『雑念』だらけになっています。
事業の数が増える、メニューが増える、部門が増える、その時同時に社長の中の『雑念』が増えることが起きています。

『雑念』の正体は何か。それは、『未決定』です。
『未決定』の事案こそが、『雑念』を生みます。
・いままでの集客方法の効率が悪くなっている。どうすればよいか。
・業績は上向きであるが、これ以上人を増やしていいものなのか。
・社員の給与は、いまのような成果報酬でよいのか。

この未決定の事案が、不安や焦りを引き起こします。
・早く新しい集客方法を見つけないと、来期はまずいことになる。
・人を増やすと固定費が増え、景気が落ち込むとすぐに赤字になるだろう。
・成果報酬を辞めると、社員が働かなくなるのではないか。

人は動物です。動物は自分の身を守るために、「リスクを連想する」ように出来ています。何か新しいことを始める、新しいところに行く、その時、リスクを連想するからこそ、生き残れるのです。そんな自分のなかにある動物としての特性と、付き合うことを学ぶ必要があります。

その「リスクの連想」の力は、「先が見えない時」に特に力を発揮します。それ以上に、「自分の意志が決まっていない時」に更に強力になります。
逆を言えば、腹が座り、決まった時にはその不安は無くなります。その結果、雑念も起きなくなります。「行こうかどうか」を迷っている時は不安、「行く」と決めると余計なことをあれこれ考えなくなります。

雑念とは、「未決定」に伴います。
事業や社内が複雑になると、その一つひとつを深く調べたり、誰かに意見を求めたりする時間が無くなります。そのため、決定が思うように出来なくなります。その結果、雑念の芽である、「未決定事項」が残ります。

そして、次の対応すべき事案が起き上がってきます。その時にも、それを根本的に解決する意思決定をできません。対処をして終わりです。すでに、次の問題が目の前に迫ってきます。
そして、また一つ、また一つと「未決定の事案」が積み上がってきます。雑念の源が残されます。

社長の中は、パンパンになっています。
未決定が雑念を呼び、雑念が集中力を奪っていきます。一つひとつについて考察ができない。そして、そこに焦りが起きます。
その状態が続き、社長の気力を奪っていきます。

未決定こそが、社長を消耗させるのです。
重要な決定や積極的な行動が、『社長』を消耗させることはありません。加齢でもありません。
創業当時の元気バリバリの社長は、未決定により、老け込むのです。

冒頭のM社長は、一つひとつ決定をしていきました。
決定とは、「文字」にすることです。
事業設計書に儲かるビジネスの設計を描きました。単年度行動計画に、優先順位と取り掛かる時期の予定を立てました。方針書により各方向性を示しました。マニュアルに各業務のやり方を定めました。

文字にすることが決定なのです。文字にすることで、未決定の事案が減ります。
すると雑念は減ります。文字こそが社長を解放します。
その結果、社長は現場からも解放されます。

あのホテルでの面談から一年が経過します。
M社長は、言われます。「今は、頭の中が、すごくすっきりしています。」頬に艶があります。
4年間続いた年商8億前後を卒業し、今期の着地は10億2千万の予定です。業績も何か憑き物が落ちたかのようです。

事業を急成長させる社長は、未決定事案を増やしません。残しません。
しっかりその時その時に答えを出します。その場で決定をします。
だから、雑念が起きません。雑念が起きないので、いまの目の前のことに集中できます。文字に残してあるので、安心して集中できます。新しい集客方法の開発、人の増強計画、給与体系の方針、目の前の事案を一つ一つ潰していきます。

それにより、益々問題が起きなくなります。益々自由な時間が増えます。雑念が無くなります。

今、自社の大きな飛躍のために何が必要なのか。
その核を正しく見定めなければなりません。
経営理念、教育、管理者育成、社内システム、給与制度、予算管理、これらは多くの会社にとって『付帯』となります。
これらの出来がいくら良くても、事業の発展には大きく寄与しません。
事業の『核』があって初めてこれらは活きてきます。

『核』を構築できない限り、これらの事案は雑念でしかありません。
雑念に振り回されても、捕らわれてもいけません。私たちの周りは、雑念の誘因だらけです。

だからこそ、社長は『核』を持たなければなりません。
核を持って、事業の核の構築に集中します。

 

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