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そう簡単には人は変われない、だからこそ社長が取り組むこととは!

  年商10億事業構築 矢田祐二 SPECIAL
矢田祐二 SPECIAL

年商10億事業構築コンサルタント

株式会社ワイズサービス・コンサルティング 代表取締役 矢田祐二

指導暦18年、これまでに200社以上の実務コンサルティング実績を持つ経営コンサルタント。「10億円事業構築」に強みを持ち、直近5年では、導入後数年で年商数億が10億越えをした企業は20社以上と驚くべき成果を出している。

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地方空港で、迎えに来ていただいた車に乗り込みます。
「矢田先生、大変なことが発覚しました。」物販店舗を展開するM社長が早速話を始めます。

この数か月で在庫が倍増していたこと、そのために運転資金を借りることになったこと。
そして、言われました。
「以前に出した指示が全く守られていませんでした。やっぱり彼には、管理者は無理なのでしょうか。」

まぶしい景色から目を外し、矢田は確認をさせていただきました。
「本当に、指示は出していましたか?」

M社長は黙ります。すでに、この質問の真意が解るようになっています。


社長が決めたことを、できるだけ早く実現する。
その実現する早さこそが、その企業の強さだと言えます。早く実現できれば、それだけ市場のシェアを取ることができます。また、すぐにその施策の答えを得ることができます。

『自分のした意思決定を、すぐに現実に反映する』ために組織で取り組むことになります。組織で行うためには、相当の手順を踏む必要があります。それは、個人(職人社長)の時代では必要がなかったことです。

その手順は必ず、次の3段階となります。

設計:方針や手法などを決定します。その決定したことを、文章にします。
   ↓
依頼:それを実際に動き、実現する人に依頼します。完成形、動き方などのイメージを共有します。
   ↓
実行:実際に動いてもらいます。その進捗を確認し、それに応じ修正します。

この3段階をしっかり踏むことで、社長の意思決定が現実のものとなります。自分以外の人に動いてもらうことで、スピードを持って実現できます。個人の時よりも、大きなことを成し遂げることができます。

この3段階のどこかに問題があれば、進まないことになります。
設計、すなわち、意思決定が間違っていれば、社員や外注業者がいくら動いても、成果は出ません。または、その多くを共有出来ていなければ、動くスピードも精度も悪くなります。

そして、実行段階での適宜の進捗確認がないと、「目標への行動」は断ち切れになります。また、決めたルールが定着することもありません。

設計、依頼、実行、どれが欠けてもダメなのです。指示したことが、思わしくない状況であるのであれば、どれかに問題があるはずです。そのため会社として、何一つ良くすることができます。

会社としてのこの当たり前のサイクルを持たないと、「ものすごく弱い」会社となります。そして、いつまでも組織が出来上がることも、組織が機能することも無いのです。職人社長のまま、その後の長い時間を過ごすことになります。

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私はM社長に、お聞きしました。「本当に指示を出していますか?」
M社長は、少し考えました。そして、素直に答えます。「すみません、指示として出せていません。」

コンサルティングが始まり6カ月、M社長の経営に対する考え方は、変わり始めています。そして、組織の動かし方を掴みかけています。
指示を出すということは、「文章にして、それを相手と共有すること」という認識ができています。

ちょうど方針書やマニュアルづくりに取り掛かり始めていました。しかし、仕入れや在庫についての方針書は、まだ作成ができていませんでした。そのため、指示、すなわち、依頼にはなっていなかったのです。

車を駐車場に止め、店舗の裏口から事務所に入りました。一人の管理者が、M社長に駆け寄ってきて、一枚の書類を手渡しました。M社長はそれを一目し、答えます。「後で、しっかり時間を作りますね」。

M社長は、力が抜けた様子で席に座ります。そして、その書類を私に差し出します。「仕入れ・在庫に関する方針書」と題名があります。

社長は、言われました。「いま二つの想いがあります。純粋に嬉しいです。そして、申し訳ないとも思います。」

「在庫を増やした管理者」が、方針書をつくり、社長に提案をしました。このようなことは、いままでのM社ではありえなかったことです。管理者自らが文章を書くことも、社長に提案することも、全く無かったことです。それが、M社長には嬉しかったのです。

しかし、その方針書は、本来社長である自分が作るべきものです。M社長は、それをしていませんでした。社長が作るべきものを、彼につくらせてしまったことを、M社長は申し訳ないとも思ったのです。

M社長は、変わり始めています。「人」ではなく、「仕組み」に向かうようになっています。問題が起きれば、「人」ではなく、「仕組み」の問題と考えるようになっています。
そして、そのM社長の変化に合わせ、会社も変わってきているのです。管理者の彼も変わってきたのです。M社長はそれをこのような形で実感することになりました。

人は、そう簡単に変わりません。だから、仕組みが必要になります。
仕組みの支えがあって、人は変わることができます。仕組みは、辛抱強くそこで人の「忘れる、怠ける、間違える」という特性を支えてくれます。

そして、人の本質も変わることがありません。誰もが持っています。これからも多くの人が入り、多くの人が去っていきます。
だから、仕組みをつくっていくのです。だから、仕組みを育てていくのです。

その仕組みを作る号令を出すのは、社長です。社長の出す指示により、それが進むことになります。社長が、人に向かえば、その仕組みは一生できないことになります。そして、社員は変わる機会を失うことになります。

人は、そう簡単には変わりません。
辛抱強く、坦々と仕組みをつくり、運用を続けるだけです。

同様に、社長自身もそう簡単には変われないのです。
辛抱強く、取り組むだけです。正しき先に向け頑張るだけです。

社長の意思決定と指示で、会社は変われるのです。

 

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年商10億円への経営視点
矢田祐二

年商10億事業構築コンサルタント

株式会社ワイズサービス・コンサルティング代表取締役

矢田祐二

執筆者のWebサイトはこちら http://www.yssc.jp/

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